鷹の選手会長が胸を張った理由は――。ソフトバンクの周東佑京内野手(29)が26日に都内で行われた「NPBアワーズ」に出席。3年連続4度目の盗塁王と2年連続2度目のベストナインを受賞した韋駄天は、チームから大量8選手が表彰される名誉を誰よりも喜んだ。

 晴れやかな壇上でのあいさつを終えた周東は「これだけ多くのタイトルを取る選手がいて、それが新しい顔ぶればかり。いつもみたいに山川さんとか、近藤さんとか、柳田さんがいるわけじゃない。このアワーズの顔ぶれが今年優勝できた要因の一つ。そういう選手たちとこの場に立ててうれしい」と言った。

 思い描いていたチームの姿でもあった。2024年から選手会長に就任。3年続けてリーグ優勝を逃して引き受けた大役だった。「もう常勝軍団ではない」。イヤな流れを断ち、常勝軍団を再興するために先頭に立つことを決意した。昨季、4年ぶりにパの覇権を奪取した際に周東は「柳田さんや近藤さんに〝おんぶに抱っこ〟じゃいけない。俺たちがやってやるという選手や、逆に頼られる選手が若い世代から一人でも多く出てこないと本当に常勝軍団と呼べるチームには近づけない」と声を大にしていた。

 この日の光景こそが周東が待ち望んでいたものだった。若い選手がノビノビと失敗を恐れず、持てるパフォーマンスを発揮できるベンチのムードづくりに尽力。下を向いている若手には積極的に声をかけるなど、見えないところで若鷹の躍進をアシストしてきた。

 リーグ連覇を果たし、5年ぶりの日本一を成し遂げ、常勝の流れをしっかりと築いて今季限りで選手会長を退く周東。松本裕、杉山、大関、柳町らが華やかなステージで胸を張る姿を見つめる顔は誇らしかった。