ドジャース・大谷翔平投手(31)が来年3月の第6回WBC参加を電撃表明し、25日(日本時間26日)に応じたオンライン取材では「起用法は未定。これから話し合う」と慎重姿勢を見せた。一方、侍ジャパン周辺では早くも「大谷は何か秘密兵器を用意してくる」との見方が急浮上。前回大会で世界を驚かせた「魔球スイーパー」の再来か、はたまた「消える魔球」か――。世界一連覇の鍵を握るのは大谷の「新魔球」という声が高まっている。

 来春のWBCまで100日を切った節目において、大谷が電撃的に出場を表明した。オンライン取材では「起用法はまだわからない。球団とも侍ジャパンともコミュニケーションが必要」と慎重な姿勢を強調。打者専念か、二刀流か、投球数制限はあるのか――。肝心のWBCでの起用法については今後の調整具合や所属球団であるドジャースの判断に委ねられる部分が、まだ残されているのも事実だ。

 しかし、その慎重姿勢とは裏腹に侍ジャパン関係者の間では「大谷はWBC参加に向けて〝何か〟を仕込んでいる」という観測が急速に広まっている。その最大の理由が、前回大会で見せた「魔球スイーパー」の存在だ。2023年3月21日(同22日)の第5回WBC決勝(ローンデポ・パーク)、1点リードのまま迎えた米国との9回二死。クローザーとしてマウンドに立った大谷は当時のエンゼルス同僚マイク・トラウトをスイーパーで空振り三振に仕留め、世界中を震撼させた。あのウイニングショットは大きな衝撃を与え、今も「世界を変えた魔球」として語り継がれている。

 侍ジャパン関係者の1人は、次のように今回も必ずや〝サプライズ〟があると踏んでいる。

「大谷さんはWBCで必ず何かをやってくれる。今回も〝秘密兵器〟を持ち込む準備をしていると考えていい」

 最も有力視されているのが〝新たな魔球〟の習得説だ。中でも関係者が一様にざわついているのが、まさかの〝消える魔球〟の可能性である。

 突拍子もない話に聞こえるが、根拠はある。前回大会の期間中、侍ジャパンのブルペンで大谷が「消える魔球!」と冗談まじりに言いながら投げていたことが内部証言として残っているのだ。「もちろんふざけ半分でしたが、大谷さんが〝消える魔球〟に憧れを持っているのは間違いないはず」と明かすのは別のチームスタッフ。しかも大谷は今季半ばに右ヒジ手術からの投手復帰を果たし、投球フォームの微調整および球種の再構築を今も念頭に置いている。

 来季は開幕から先発ローテにも名を連ね、投打二刀流として完全復活。投手としての再出発にあたり「WBC仕様の決め球を新たに準備しているのではないか」という臆測が生まれている。

 実際に大谷自身も、この日のオンライン取材で「投げるかどうかを含め、何通りかプランは持っておくべき」と語っており、複数の投球プランを構築していることをにおわせた。ここに「魔球の仕込み」があると見る関係者は少なくない。

 ただし、投手としての起用は球団の判断に左右される。ドジャース側は当初、WBC出場そのものに慎重だったとされ、最終的に投手起用をどう認めるかは今後の協議次第。場合によっては「打者のみ」「投球数制限つき」などの条件が課される可能性もある。

 それでも、侍ジャパン側はすでに期待を膨らませている。米国はアーロン・ジャッジ外野手(33=ヤンキース)、カル・ローリー捕手(29=マリナーズ)、ポール・スキーンズ投手(23=パイレーツ)ら超大物が続々参戦予定。ドミニカ共和国、ベネズエラ、プエルトリコもメジャー級スターが勢ぞろいする「史上最高難度の大会」になる見通しだ。

 そんな中で「大谷の魔球」は日本の最大の武器となる。右ヒジ手術から復活しつつある今、その過程で生まれた新球が世界の舞台でお披露目される可能性は十分ある。スイーパー超えの決め球なのか、それとも本当に「消える魔球」なのか――。

 投打二刀流の完全復活とともに、大谷は再び世界を驚かせる準備を進めている。侍ジャパンの連覇への道は、日本の誇る二刀流スーパースターの秘密兵器が握っていると言っても過言ではない。