侍ジャパンでは今合宿からMLBと同規格の大きさである、いわゆる〝拡大ベース〟を設置。NPB公式戦ではまだ導入されておらず、メンバーのほとんどが新規格でのプレー自体が初体験となるが、来年3月のWBCで使用されるため、今秋から導入に踏み切った。

 NPBで今季まで使用した従来型が15インチ(約38・1センチ)四方に対し、WBC仕様は、18インチ(約45・7センチ)四方。一~三塁までの各塁のベースサイズが大きくなったことにより、一・二塁間と二・三塁間が、それぞれ約12センチ、狭まる形に。この塁間距離の変化に加え、WBCでは、投手のけん制球にも回数制限もある。

 これにより攻撃側が有利となることが想定されるが、従来型とWBCベースの3インチの違いに対して、ナインはプレーをどう変える必要性があるのか――。

 拡大型ベースは、日本代表よりも先に、国内では、10月のフェニックス・リーグでも試験導入された。だが、代表でベースコーチを務める梵英心内野守備走塁コーチ(45)は「まだそこまでベースが絡んだプレーって(国内では)ケースとして、出ていないです」と話す。

 そんななかで、実際に考え得る一例として〝違い〟は攻撃時、走者が投手からけん制球をもらい、走者がベースに帰塁するまでが挙がるという。

「言えるとしたら、これまでより『一歩程度、投手から遠いところでリードを』ぐらいですかね」(同コーチ)

 つまり走者一塁の状況で走者が投手からけん制をもらい、頭から帰塁を試みた場合だ。投手からのけん制球を受けた一塁手が走者にタッチするまでの距離にして数センチ程度、時間にして、コンマ何秒の世界で長くなる可能性がある。ベースの幅が〝広がった〟ことにより帰塁する走者が、四隅あるベースの最も右翼側に触れるように帰塁することを心掛ければ、ベースの大小で〝差〟が出るためだ。

 仮にこのような描写のプレーが実際に起きたとすれば、本番のWBCでは、ビデオ判定によるチャレンジで「アウト」「セーフ」が決まることも十分、想定される。韓国との強化試合2試合も含め、今秋は、さまざまなプレーが検証の場となりそうだ。