阪神はソフトバンクとの「SMBC 日本シリーズ」第5戦(30日=甲子園)に2―3で敗れ、1勝4敗という成績で日本シリーズの戦いを終えた。延長10回からは、第6戦の先発要員として想定されていたエース・村上をマウンドに送る総力戦態勢で背水の陣を敷いたが、11回に野村勇に決勝ソロを献上。持てるカード全てを卓上に並べてもなお、地力で押し切られた。
レギュラーシーズンではセ・5球団を圧倒した阪神だったが、パの横綱と対峙した頂上決戦では完膚なきまでに牙を折られた。
「やはり底力があった。非常に強かった」とサバサバとした表情で今季最後の一戦を振り返った藤川球児監督(45)は「こういう強いチームと対等以上に戦うと思うと、自分のことも含めさらにチーム力を上げなければならない。やるべきことがまた見つかったというか、それくらい強かった」と素直に白旗を上げた。
ロースコアの接戦をシーズンでことごとく勝ち取ってきたチームは、本拠地・甲子園の3連戦全てにおいて1点差で敗れた。虎の「心臓」と表現されてきたブルペン陣の切り札・石井は2―0とリードして迎えた8回に、柳田に痛恨の同点2ランを被弾。シリーズ5戦合計で、鷹打線が計5発のいずれも効果的なアーチをマークしたのに対し、阪神の本塁打数は最後までゼロだった。
DH要員も含めた選手層の厚さや個々のフィジカル、野球の質の違いは今季の交流戦で1位~6位にパ球団が、7位~12位にセ球団が位置して終わった両リーグの実力差を明白に象徴しているかのようだった。扇の要・坂本も打ちのめされた表情で「こちらがあと1点欲しいところで、向こうはなかなか取らせてくれない。(ソフトバンクは)しつこく攻めて1点を取ることもできるし、長打で一発で決めることができる」と声を絞り出し「力の差は大きいなと思いました」と続けた。
藤川監督は「1点差ゲームというのは、時の運のように見えてそうでもない。(ソフトバンクは)非常に強力な打線を備えていたという印象。選手たちはもう全力でやってくれましたから、彼らにこれ以上の力を求めることはないです。成長はね、していかねばならない選手はいますけど」と語り、1勝4敗という〝大差〟に直結した〝微差〟を振り返った。
無念の結果に終わった日本シリーズの反省と教訓を来季にどう生かすか。その新たなテーマを克服するための試行錯誤は、もう始まっている。












