阪神はソフトバンクとの「SMBC 日本シリーズ2025」第2戦(26日、みずほペイペイ)に1―10で完敗。先発のデュプランティエが2回途中まで6安打7失点と大炎上し、大勢は試合序盤で決した。本紙評論家の伊勢孝夫氏は8月9日のヤクルト戦(京セラ)以来、2か月以上も公式戦から遠ざかっていた助っ人右腕の〝ぶっつけ起用〟を疑問視。「シリーズの流れが変わってしまう恐れもある」と指摘した。
【新IDアナライザー・伊勢孝夫】ソフトバンクがこの日、切り札のモイネロの先発を回避した意図は理解できる。前回登板した日本ハム戦(20日、みずほペイペイ)から数えて中5日。CSファイナルステージでもフル回転していただけに仕方ないだろう。
では、なぜ阪神はこの日、デュプランティエを先発として起用したのか? シーズンの実績やチーム内の序列でいけば才木が順当。17日のDeNA戦(CSファイナルステージ=甲子園)で、8回途中3安打無失点と出色の投球内容を披露した高橋でも納得がいった。
背景には内部の人間にしか分からない事情もあったのかもしれないが、相手の虚を突こうとする意図があったとするのなら今回ばかりは藤川監督も策におぼれてしまった感がある。
継投のタイミングと人選にも疑問が残った。初回で3失点のデュプランティエをこの回限りで見切り、1―3の状況からロングリリーフの適性もある伊原を2回から投入していれば、まだ展開的には分からなかった。結果的にワンサイド負けのゲームにドリス、湯浅、畠ら5人もの中継ぎ投手を投入。捨てゲームにしたかったのか、結果的に捨てゲームになってしまったのかも分からない。
白熱の好ゲームをこれ以上ない勝ち方でもぎとった第1戦を見た直後は、これで一気に阪神に流れがいくのではないかと思ったが、この日の嫌な負け方でシリーズの潮目はまたも分からなくなった。山川、周東らソフトバンクの主力打者たちを乗せてしまうと厄介だ。
攻撃面でいえば初回に幸先よく佐藤輝の適時打で1点を先制した直後、なおも一死一、三塁から大山、高寺が凡退し、追加点を取れなかったのが痛かった。特に大山は今季の春先のような、状態が悪い時の打撃になっている。バットのヘッドが入りすぎ、結果が出ない焦りからか初球にも安直に手が出てしまう。5番に入る彼が〝安パイ〟になると4番・佐藤輝らは今後、勝負を避けられるかもしれない。
ただ、幸いにも27日は移動日で試合がない。ここでしっかりと再調整が必要な選手には練習させ、本拠地・甲子園での決戦に備えたい。才木とモイネロが投げ合うであろう第3戦は重要な意味を持つ。
(本紙評論家)











