もう昨年の二の舞を演じることはない。ソフトバンクは24日にみずほペイペイドームで全体練習を実施。25日から同球場で阪神を相手に開幕する「SMBC日本シリーズ 2025」へ向け、最終調整を行った。日本一奪回を目指し、この日行われた監督会議の場で小久保監督は「セ・リーグを独走で戦ってぶっち切ってきた阪神タイガースさんといい戦いをできるように、全身全霊で戦っていきたい」と闘志を燃やした。

 CSでは日本ハムに結果的に第6戦までもつれるギリギリの戦いを強いられ、辛くも突破を果たした。一方、阪神は3試合で無敗のまま勝利。体力的には猛虎に余裕があるように思えるが、日本シリーズまでの過程はどう影響を及ぼすのか。チーム関係者は「阪神もシーズンであれだけ早く優勝しながらCSで3連勝した。日本シリーズに入るにあたって気持ち的な違いはないと思う」と警戒する。

 ただ、この過程が「ホークス有利」に働くという指摘もある。球団OBの1人は「間隔が短いホークスが有利。疲れもあるだろうが、3連勝で突破するよりも『やばい、負けるかも』という状況でギリギリ勝ち切った経験はプラスに働く可能性もある。(その経験値を)働かさなくてはいけない」と語った。

 昨年は開幕から圧倒的な強さでリーグ制覇を果たし、CSも日本ハム相手に危なげなくストレートで突破。シーズンを通して本当の意味で〝危機的状況〟に陥る場面がないまま日本シリーズへ進出した。ゆえに連敗を喫した際には一度傾いた流れを止められず悪夢の4連敗。屈辱を味わった。

 だが、今年はシーズン、CSともに厳しい状況下で戦い抜いた。特にCSでは「負ければ終わり」の戦いを窮地から制しており、この経験値が仮に日本シリーズで追い詰められた際に生かされるという見解だ。

 指揮官は会見で「20日まで(CSで)し烈な戦いをしていた。その勢いのままいけそうな感じ。比較的落ち着いています」と今の心境を口にした。修羅場を乗り越えてきたホークス。ここまでの過程をプラスに変えて、昨年手にできなかった日本一の栄冠をつかめるか。