阪神・藤川球児監督(45)が「フェニックス・リーグ」参戦のため、5日に宮崎入りした。15日に開幕するCSファーストステージ(甲子園)へ、実戦の場をフルに使って虎戦士たちを最終調整に臨ませる構えだ。
「レギュラーシーズンとポストシーズンは全くの別物」と語る指揮官が今、最も欲しているのはチームを勢いづけられる〝新鮮力〟の台頭だ。不確定要素に左右されやすい短期決戦を勝ち抜くためには、ラッキーボーイ的な存在が必要不可欠。万事に抜かりない藤川監督はリーグ制覇決定後の消化試合にファームから多くの選手を抜てきし、一軍で起用してきた。
そんな中、存在感を示すことに成功したのが、昨秋の現役ドラフトで巨人から移籍してきた畠世周投手(31)だ。春先の実戦で制球難を露呈し開幕から長く二軍暮らしを余儀なくされていたが、9月以降に登板した12試合で自責0。課題としていた制球も大きく改善し、ストライクゾーン内で果敢に勝負して打者を打ち取ってきた。
金村投手コーチは「春先は球が暴れてしまっていたけど、制球がしっかりとまとまってきた。球も強いし変化球も多彩」と畠を評価。2016年のドラフト会議で巨人に1位指名された逸材だけに「本来の能力は高い選手。このタイミングで彼が出てきてくれて助かるよね」と頰を緩ませた。
開幕直前の3月に畠の二軍降格を決断した藤川監督も「タイガースなら磨き直せる素材」とのコメントを残し、自軍の投手育成能力に自信をのぞかせていたが、まさにその通りの展開だ。中継ぎ右腕のネルソンが先発転向を視野に入れていることもあり、秋の虎ブルペンの陣容は未確定。だからこそ、ここにきて状態を上げてきた背番号36の存在はチームにとってもありがたい。
「江夏の21球」「森福の11球」などの言葉に象徴されるように、秋の短期決戦の戦局を動かしてきたのは歴代の優れた救援投手たち。虎のニューカマー右腕は「ミスター・オクトーバー」の座をつかみとれるか――。












