阪神・原口文仁内野手(33)が2日、今季ペナントレース最終戦となったヤクルト戦(甲子園)に出場。代打での1打席と一塁守備に加え、最後のマスクもかぶるなど虎党の記憶にその雄姿を印象付けた。
7回二死一塁の場面で大山の代打として登場。ここでヤクルトは帝京高校の後輩にあたる清水を4番手投手に指名する粋な采配を見せた。大歓声が鳴りやまぬ中、初球の外角直球をフルスイング。3球目の高め直球を打って最後は中飛となったものの、スタンドは大いに盛り上がった。
8回はそのまま一塁に入ってプレー。9回は同学年の岩貞とバッテリーを組み、2021年9月19日以来となる捕手として出場。打者1人、内山に四球を与えたところで交代となったが、球場全体に温かい空気が流れた。
「試合前に(藤川監督から)点数が開いたら(捕手の可能性もある)とは言われてましたが、そういう展開になるとは…。ミットは用意してなかったので長坂に借りました。(プロテクターなど)キャッチャー道具はロッカーでホコリがかぶってたのを引っ張り出してきました」(原口)と言うように、野球の神様がご褒美をくれたような展開となった。
原口は09年ドラフト6位で入団も度重なるケガで苦労を重ねた。12年オフには腰を痛め、育成契約となった。16年に支配下復帰後も右肩の負傷など苦労の連続。さらに19年1月には大腸がん公表と波乱の野球人生だった。
それでも虎の代打の切り札として数々の名場面を演出。試合後は慣れ親しんだ甲子園のグラウンド上で引退セレモニーが行われ、虎党から万雷の拍手も浴びた。「活躍に見合わない、立派なセレモニーをしてもらった」と本人は謙遜するが、記憶に残る選手であったことは間違いない。
原口の引退試合に呼応するように、この日の最終戦は先発・村上の最多勝(14勝)、奪三振王(144)、最高勝率(・778)、佐藤輝の40発、100打点、大山の出塁率1位(3割6分1厘)など虎党の願いがどんどん実現。チームも6―2で勝利し、有終の美を飾った。
藤川監督は「運が味方をするといいますか。彼(原口)が頑張ってきたから、そういう瞬間が訪れたんじゃないですか。今日みたいにみんなが前向きに達成していくことを導かなければいけない。あとは、待ち受けてはいけない。立ち向かわなければいけない」とコメント。CS突破、日本一へ心を新たにしていた。












