ソフトバンクは27日の西武戦(ベルーナ)に4―1で快勝し、2年連続21度目のパ・リーグ制覇を成し遂げた。MVP級の輝きを放ったのが新守護神・杉山一樹投手(27)だ。
この日は3点リードの9回に登板。ネビンを空振り三振、山村に四球を与えたが、セデーニョを遊ゴロ併殺に斬って捨て、歓喜の胴上げ投手になった。
プロ7年目の今季は不振を極めたオスナに代わって、6月からクローザーに定着。ここまで「セーブ機会失敗なし」の安定感で30セーブをマーク。わずか3か月余りでセーブ王のタイトルを狙える位置につけている。
杉山なくしてホークスの逆転優勝はあり得なかった。安定感ある守護神の存在は、優勝条件の一つ。オスナの不振が転機となり、シーズン途中の配置転換が見事にハマった。最速160キロの剛腕。真っすぐとフォークの2球種でねじ伏せ、相手に絶望感を与え続けた。馬力だけでなく、頑丈な肉体と体力でここまでリーグトップの64試合に登板。チームの窮地を救い、2年連続の50試合以上登板、防御率1点台のハイパフォーマンスはまさにMVP級だった。
こんな声がチーム内にはある。「杉山のフォークを止め続けた海野は、陰のMVP」。長年ホークスの扇の要を担ってきた甲斐が昨オフ巨人にFA移籍。海野はここまで79試合で先発マスクをかぶり、102試合に出場。甲斐流出を嘆く声は今や皆無で、正捕手の座を射止めようとしている。
「僕のフォークは、ボールの変化が一定ではない。だから海野のブロッキングにすごく助けられている」。そう語る新守護神だが、海野を引っ張ってきたのは杉山だった。「甲斐さんがいなくなって、アイツが頑張らなくちゃいけなかった。こっちも腹くくってるんで、お前もサインを出し切ってくれと伝えた。いろんな場面で(フォークの)サインを出してくれるようになってから、僕の海野に対する信頼度は上がった。アイツが一番頑張ったなって思う」。
ともに1997年生まれの同級生。屋台骨を支える中堅の自覚がある。「チャンスはピンチ」。シーズン開幕前に、正捕手不在の今季中に居場所をつかみきれなければ未来が尻すぼみになる危機感を、そう表現した海野。杉山の思いに応え、信頼をつかみ、自らの運命を切り開いた。













