ヤンキースGM付特別アドバイザーの松井秀喜氏(51)が2日、石川県七尾市内で野球教室を開催した。日本では12回目で米国も含めると通算36回目の開催となり、能登半島地震で被災した地域の小学生を対象に熱血指導。さらに今回はマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(51)がサプライズゲストとして登場し、会場全体が歓喜に包まれた。

 昨年9月開催の「SATO presents 高校野球女子選抜 vs イチロー選抜KOBE CHIBEN」から同氏がリーダーを務めるチームに松井氏が新加入。これをきっかけに両者の親睦が深まり、先月31日にバンテリンドームで行われた同試合も含め、現役時代にはあまり見ることがなかった〝夢の2ショットシーン〟が増えてきている。

 ただイチロー氏の参加は松井氏からの呼びかけではなく、異例の〝逆オファー〟。「ぜひ一緒に野球教室がしたい」とイチロー氏からラブコールが送られていたという。実は今回の野球教室の主要テーマだった「能登半島地震の復興支援」が関係していたことも、その大きな理由だった。

 イチロー氏は兵庫県神戸市を拠点としていたオリックス・ブルーウェーブ(現オリックス・バファローズ)に在籍していた際、1995年1月17日に発生した「阪神淡路大震災」を経験している。

「どうしても、去年能登で大変な被害に遭われた方の気持ちを痛みとか苦しみとか悲しみとか…想像するんですね。その時に僕ができることっていうのは野球でしかないから。僕一人でっていうのもどうなんだろうって考えた時に、松井選手と一緒にできたらこれが一番いいなっていうのが浮かんで…。それが今日形になったという経緯です」。自らの胸の内をこのように明かしたイチロー氏は、真剣なまな差しを向けていた。

 松井氏も無論、思いは同じだ。出身地の石川県内では定期的に野球教室を行っているものの、能登半島での開催は初。だからこそ、イチロー氏と被災地である七尾市へ赴くことに特別な意味を見いだしていた。

「この能登までイチローさんが来てくださった。その事実が自分の中ではすごい大きいです。自分の中でもう感激というか…。本当にイチローさんに感謝ですね」(松井氏)

 レジェンド2人の共演が被災地の子供たちへ、これ以上ない「希望」と「活力」を届けたことは間違いない。