第107回全国高校野球選手権大会は沖縄尚学の優勝で幕を閉じた。低反発のバットに変更されてから〝投高打低〟の傾向が顕著となり、今年も多くの好投手が躍動した。10月23日にはプロ野球のドラフト会議が予定される中、元大阪桐蔭の4番で高校野球ユーチューブ「田端ブラザーズ」の田端良基氏(31)が〝7傑〟をピックアップ。野手も交えて独自の視点でポテンシャルを分析した。
【1】京都国際・西村一毅投手
昨夏V左腕は準々決勝で山梨学院に6回10安打、9失点、5四死球と完敗したが、高評価は変わらない。「外せないですね。去年から比べて平均球速も上がったし、打者への意識も去年より違う。最後は疲れちゃいましたね。球数が増えてプレッシャーがかかった。あれが初戦なら山梨を抑えていたでしょう。沖縄尚学の末吉(2年)より上です」と断言。「初速と終速があまりなく、球速以上の真っすぐに感じる。あのチェンジアップは高校レベルじゃない」と絶賛だ。
【2】尽誠学園(香川)・広瀬賢汰投手
東大阪大柏原との初戦を108球で完封、3回戦で京都国際に2―3で惜敗したが、6安打に抑えて投げ切った。「ワンチャンスをモノにされるまで封じていた。テンポもいいし、制球力、投球術もある。平均球速が上がってくるともっといい投手になれる」と期待した。
【3】創成館(長崎)・森下翔太投手
初戦で小松大谷(石川)に1失点完投、2回戦では強打の神村学園(鹿児島)を3回無失点。関東第一(東東京)に4失点して敗れたが「真っすぐの低めが伸びているところ、左打者のインコースにスライダーを投げたり、変化球の精度と真っすぐ低めのコンビネーションが高校レベルではない」と高評価だ。
【4】高川学園(山口)・遠矢文太捕手
日大三との3回戦ではエース近藤を3安打2打点と打ち込むなど2試合で打率7割5分(8打数6安打)、1本塁打、7打点と大当たり。「180センチ、90キロの恵まれた体格で打撃が柔らかい。全然知らなかったのでびっくりしました。ドラフトのダークホースになり得る」と非凡なパワーを見て取った。
【5】智弁和歌山・宮口龍斗投手
花巻東(岩手)との初戦で3回を投げて3安打1失点。見せ場が少ないまま初戦敗退となったが「春からの成長を感じました。近畿大会もほとんど打たれていない。150キロを投げる投手ではあったんだけど、制球がまとまった。183センチあるし、3か月でこれだけ激変してくれるならドラフトにも期待したい。もっと見たかった」とした。
【6】山梨学院・梅村団内野手
4試合で4安打といまひとつの成績ながらポテンシャルは一級品。「体に恵まれていて守備もうまくて強肩強打。プロを目指してほしい。スイングが力強くて打撃は何も言うことがない。バットが体に巻き込んでくるように打つんで、ツボにハマった時の飛距離が魅力です。キャプテンシーも含めてトータルで優れている」とプロ向きとみている。
【7】日大三(西東京)・松永海斗外野手
不動の1番打者としてチームをけん引。卓越したバットコントロールと走力を併せ持ち「予選からずっと好調を維持していた。パンチ力、対応力がある。守備力を上げ、体をもっと大きくしたら面白い選手になる」と注目している。
ちなみに最速158キロ右腕でプロ注目の健大高崎(群馬)・石垣元気の名前はない。初戦の京都国際との大一番ではリリーフで登場。155キロを繰り出して2イニングを無失点に抑えたが「低めの真っすぐの改善が今回もなかった。出力は高いけど、プロで高校以上のプレッシャーがかかる場面で低めの糸を引くような真っすぐを投げられるのかは疑問。ドラフトにかかっても活躍できるかは分からない。1年を通して同じような投手でした。別の姿を見たかった」と厳しい評価だった。



















