日本ハム・新庄剛志監督(53)が23日のソフトバンク戦(エスコン)で高卒ドラフト1位ルーキー・柴田獅子投手(19)を登板させたことが周囲に注目されている。
3点リードの6回から2番手でマウンドに上がった黄金二刀流右腕は、1安打を許しながらも3人で零封。7回も柳町からの下位打線をわずか9球で三者凡退に抑える好投を見せた。
だが、3イニング目となった8回二死から近藤、山川、牧原の3連打で失点。さらに二死一、三塁から代打・中村に死球を与えたところで無念の降板を強いられた。
この3回途中4安打1失点というほろ苦い内容には、柴田本人も「本当にレベルが違う桁違いの一流選手たちとの対戦でしたので」と試合後に苦笑い。その上で「打たれて逆に笑えてくるようになったというか。『これ、打ってくるんだ』という感じで(自分のボールが)こんなに通用しないんだ、と。球の威力があっても打者の打ちやすいところに投げたら、全て弾き返されたので」と一流打者のレベルの高さに改めて脱帽させられた様子だった。
柴田は高卒ルーキーに加え、二軍では投打二刀流に挑戦中。そんな成長途上の新人だけに、重圧がかかる天王山、しかも強力ソフトバンク打線が相手となれば、日本ハム首脳陣もある程度打たれることは想像していたはず。にもかかわらず、なぜ新庄監督はあえて柴田を登板させたのか。
指揮官が昨秋のドラフトでソフトバンク・小久保監督とのくじ引きを制し柴田の運命を切り開いたこともあるが、チームとナインを鼓舞したい思惑もあったに違いない。
最低でも今カード2勝しなければリーグ優勝が絶望的になる中、ナインの多くはこの3連戦前から緊張感が漂っていた。そんな最中に19歳の高卒ルーキーが一軍昇格し、即座に昨季リーグ王者に立ち向かえば〝先輩〟は否が応にも奮起を促される。新庄監督はこの効果を期待していたからこそ、あえた首位攻防戦で柴田を招集、登板させたのだろう。
その効果もあってか23日の試合は日本ハムが快勝し連勝。新庄監督も柴田抜擢による勝利で「チームに勢いがついた? それは間違いない」と笑みを浮かべ、今後の戦いに手応えを感じている。
柴田は24日に再び選手登録を抹消される予定だが、大一番での登板はチームに計り知れない副産物をもたらしただけに…。その功績は投球内容以上に大きい。












