女子プロレス「スターダム」のシングルリーグ戦「5★STAR GP」は23日の大田区総合体育館大会で優勝決定戦が行われ、〝ブラックピーチ〟渡辺桃(25)が、AZM(22)との死闘を制し、初制覇を果たした。
優勝者に贈られる赤い王冠とマントをかぶり「この渡辺桃が優勝だ!」と絶叫した渡辺の目には、うっすらと涙が浮かんでいるように見えた。
8年連続9度目の出場となった渡辺は、勝ち点8でブルースターズBブロックを3位通過した。決勝トーナメントでは壮麗亜美、Sareeeを撃破。準決勝では安納サオリを破り、優勝決定戦に駒を進めた。
最後の相手はレッドスターズを突破したAZM。2人は「クイーンズ・クエスト(QQ)」時代にタッグを組み、2020年秋のタッグリーグで優勝した過去がある。だが、翌年12月に渡辺が造反し、極悪軍団「H.A.T.E.(ヘイト)」の前身である「大江戸隊」に加入。因縁の相手と一騎打ちで向き合う時がきた。
試合では一進一退の攻防が続き、2人は場外乱闘で激しくもみ合った。試合が動いたのは15分過ぎだ。AZMに変型羽根折り固めで絞り上げられた渡辺をアシストするため、セコンドのヘイト軍が乱入。すると、渡辺がセコンドを止め、AZMと1対1で向き合うことを選択し、エルボー合戦で火花を散らした。
その後AZMに雪崩式カナディアン・デストロイヤーでマットに叩きつけられた渡辺だったが、テキーラサンライズ、ピーチサンライズで意地を見せる。
最後はAZMにあずみ寿司で二度丸め込まれ再びピンチになったが、渡辺がピーチサンダーをズバリと決め、21分11秒の激闘を制した。
渡辺は2014年11月にデビュー。16年に同リーグ戦に初出場し、21年には優勝決定戦まで勝ち進んだが、朱里に敗れて準優勝に終わった。その後はワンダー、ワールド、IWGP女子王座、STRONG女子王座など多くのシングル王座に挑戦したが、王座は取れず悔しい思いを重ねてきた。
マイクを握った渡辺は「9回目の出場でやっと優勝。渡辺桃の応援してくれてるクソ共には長らく待たせたな。ちょっと意識が…優勝ってこんなつらいんだな」と不敵な笑みを浮かべた。
優勝者は団体最高峰ワールド王座に挑戦するのが慣例だが、ブラックピーチは「今は何のベルトに挑戦するとか…私はそんなに焦ってないから、今は言わないよ。スターダム、そしてこの日本、アメリカ、メキシコでもいいよ。全世界のベルトを持ってるヤツのところに、この渡辺桃が行くから覚悟して待ってろよ」と全世界のプロレス界に宣戦布告。
最後に「とにかくしっかり聞けよ。今からがこの渡辺桃の時代だよ。お前らクソ共は楽しみ待っとけ!」と呼びかけ、リングを後にした。ついに悲願を達成したブラックピーチが、団体の頂点に立つ。













