セ首位の阪神は15日、敵地・東京ドームで2位・巨人を相手に5―6で逆転負け。ゲーム差は11と縮み、優勝マジック「26」は変動しなかった。

 2年ぶりとなる覇権奪回へ向け、星勘定的にはまだまだ余裕がある状況。それでも後味の悪さばかりが残る嫌な負け方だった。4回に大山の7号2ランと、近本の2点適時打で一挙4―0とリードを広げながら、継投策に失敗。最大の誤算は5―3と2点リードの7回に3番手でマウンドへ投入した、新外国人グラント・ハートウィグ投手(27)の乱調だった。

 先月末に阪神と選手契約を締結したばかりのニューカマー右腕は、ここまで計4試合に救援登板し防御率0・00。一定の結果を残してきたこともあり、来日初となるホールドシチュエーションでの「勝ちパターン起用」となったが、制球を乱して先頭打者・甲斐を四球で出塁させると、続く中山に痛恨の3号2ランを献上しスコアは同点に。先発・伊藤将の5勝目の権利も、この瞬間に消滅した。

 起死回生の一撃で押せ押せムードとなったG打線の勢いにのみ込まれ、8回に登板した4番手・湯浅が一死二、三塁から決勝の犠飛をキャベッジに浴び万事休す。試合後の藤川球児監督(45)は「(ハートウィグの起用は相手打線の)打順の並びを見て決めた。明日、またニューゲームですから」と一連の継投策について振り返った。

 12日の広島戦(マツダ)では佐藤輝、中野らの看板打者2人を同時にスタメンから外す大胆なオーダーを組むなど、試験的な取り組みも増えてきた真夏の藤川虎。シーズンだけでなく10月、11月と続くポストシーズンすら見据えたかのような〝余裕タクト〟は果たしてこの先、吉と出るのか凶と出るのか――。