オカルト評論家・山口敏太郎氏が都市伝説の妖怪、学校の怪談、心霊スポットに現れる妖怪化した幽霊など、現代人が目撃した怪異を記し、妖怪絵師・増田よしはる氏の挿絵とともに現代の“百鬼夜行絵巻”を作り上げている。第249回は「ギガデーモン」だ。

 ある地方の小学校のメンバーが集団で森の奥にて目撃して、「ギガデーモン」と名付けた妖怪である。漫画のキャラクターか、あるいはゲームのキャラクターと思われるネーミングがなかなか現代風だと思われる。

 目は魚の目のようでうつろである。体全体は毛がなく、つるりとしていて、全体的に粘膜のような感じである。手は長く足は短い。体色は灰色と緑色が混ざったような色をしている。

 動きは非常にのろく、小学生が追跡した時は大変のろまであったと言われている。

 その後、何度か目撃した森に行ってみたのだが、発見はできなかったという。

 それを見たメンバーたちは、同窓会で会った時でもギガデーモンの思い出話をすると言われている。

 不思議な点は、森で何十年も仕事をしてきた大人が「そのような化け物は見たことがない」と言っていることである。ひょっとすると、大人には見えない妖怪なのかもしれない。

 少年時代にしか目撃しない妖怪、言い換えれば映画「スタンド・バイ・ミー」に出てくる主人公たちのような少年期における特別の体験なのかもしれない。

 このように少年時代の通過儀礼のような妖怪は時々報告されている。例えば、本連載で紹介した学校の妖怪「SOS」や、体験者本人にしか見えなかった「倉庫のおじさん」などが挙げられる。いずれも、小学校時代の大人には共有できない存在であった。