オカルト評論家・山口敏太郎氏が都市伝説の妖怪、学校の怪談、心霊スポットに現れる妖怪化した幽霊など、現代人が目撃した怪異を記し、妖怪絵師・増田よしはる氏の挿絵とともに現代の“百鬼夜行絵巻”を作り上げている。第248回は「オンブスマン」だ。
現代妖怪の中には、言葉遊びから生まれたのではないかと思われるものが少なくない。90年代にある地域でウワサになった妖怪「オンブスマン」もその一つと思われる。
オンブスマンは、街中に出る妖怪だ。ターゲットを見つけると、突然赤ちゃんのような鳴き声を上げる。かわいそうに思った人が抱き上げると、そのまましがみついて、おぶさる形になるなどして、急激に自分の体重を重くさせ、押しつぶしてしまう妖怪だという。何やらどっかで聞いたことがあるような妖怪である。
昔は山間部に生息していたが、今では街に降りて来て、影に潜んでいる。そして通り掛かった女子高生にしがみついたりするらしい。
山から街に降りてきたオンブスマンの種類を特別に分けて「しみんオンブスマン」と言うそうだ。もうここまでくると、市民運動で有名な団体の名前をパロディー化した妖怪だと思わざるを得ない。意地悪な見方だが、善良な市民運動を妖怪化して笑っている側面もあり得る。
おぶさってくる妖怪は「おばりよん」「とっつくひっつく」「おぶさりてい」などは思い出されるが、最も有名な例だとしては、ゲゲゲの鬼太郎で有名妖怪にのし上がった「子泣きじじい」などがいる。
いずれも、おんぶしてもらった後にやたら重くなるのが特徴である。そして、その重さに耐え切った人間には、幸運な出来事が訪れるとされている。
おばりよん、とっつくひっつく、おぶさりていは、金銀財宝が妖怪として化けたものであり、おんぶすると金銀に戻ると言われている。また、子泣きじじいは、少々毛色が変わっていて、出現すると、翌日は地震が起こるという。












