【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑#643】「片耳豚(かたきらうわ)」とは、鹿児島県奄美大島に出るブタ妖怪である。妖怪ではあるが、昭和30年代まで目撃情報が頻発している。何らかのモデルになった生物が生存しているのではないだろうか。
出現場所は、奄美市の市役所の付近が知られており、他にも永田川など2、3か所が報告されている。女性が1人で歩いてる時や、2人で歩いてる時に遭遇する怪異である。
その名前のとおり、片方の耳がない状態で出現し、遭遇した人が股間をくぐられるとたちまち死んでしまうと言われている。もし助かったとしても、ふ抜けになってしまい一生、性的行為ができなくなってしまう。
この被害を防ぐには、股をくぐられないように足を交差すると良いとされた。
オスヤギのような匂いを持っている上、ぴょんぴょんと跳ね回り、逃げ回るので捕まえることができない。ただし、光を当てても、影ができることはない。そのため、怪異現象であると自ずとわかるという。
筆者が奄美大島でライブを行った時に、妖怪体験を募集したところ、身内の者が戦争が終わった後、山で片耳豚に遭遇したと証言していたらしい。まだ、数十年前まで出没していたのだ。
奄美大島出身の民俗研究家・恵原義盛の他に著書「奄美怪異談抄」に記述があり、同じく奄美出身の民俗学者・田畑英勝の著書「奄美物語」にも記述がある。
他に仲間の妖怪として耳がない豚の形をしている「耳無豚(みんきらうわ)」も存在する。また、徳之島にも、目玉が一つで片耳しかない「ムィティチゴロ」という似た妖怪も出没する。沖縄にも「ワングヮー・マジムン」が存在する。











