なぜ、そこに? 世界最大のプロレス団体・WWEでCCО(最高コンテンツ責任者)を務めるトリプルH(56)がホワイトハウスを訪れ、ドナルド・トランプ米大統領の会見に同席したことで話題になっている。

 インド系の有力紙「タイム・オブ・インディア」など複数の海外メディアにはよると、トリプルHことポール・レベスク氏は31日、ホワイトハウスで行われた体力テスト復活に関する大統領令の署名式に出席。この大統領令により公立学校での体力テストが再開され、スポーツ評議会の権限が大幅に拡大されるという。同紙は「トランプ氏はトリプルHを熱烈な賛辞で紹介し、『絶対に手を出してはいけない男』と呼んだ。さらに『彼を迎え入れることができて大変光栄だ』と述べて、リング内外でのレベスク氏の影響力を認めた」と、署名式の模様と伝えた。

 ホワイトハウスを出る際には、リングで見せる水吹きパフォーマンスを披露。ホワイトハウスの公式Xでは動画が公開され、「準備はいいか…アメリカを再び健康に」のキャプションが付いた。署名式にはトリプルHだけではなく、ゴルフ界からブライソン・デシャンボーとアニカ・ソレンスタムさん、元NFL選手のローレンス・テイラー氏ら著名なプロアスリートも多数出席した。

 日本のニュース番組でも、トランプ氏の会見を伝える映像でトリプルHが後方に控える姿が映し出された。SNSでは「なんで、トリプルH?」「ニュース見ていたら、トランプ大統領の右にトリプルHがいた。なんで!?」などと、日本のユニバース(ファン)からも驚きの声が上がった。

 一方、WWE人気の高いインドのメディア「ヒンドゥスタン・タイムズ」は「SNSでは署名式にトリプルHが出席していたことに困惑し、WWEの幹部がフィットネス法案の署名式に出席する理由が理解できないと非難した。『彼はここで何をしているんだ?』と多くの人が疑問を呈した」とも報じている。

 WWEとトランプ氏の関係は深く、1980年代後半には祭典「レッスルマニア」などにトランプ氏が登場していた。2007年の「レッスルマニア23」では、当時のビンス・マクマホン会長と互いの髪をかけて代理選手が対戦。試合中にはビンス氏と乱闘になり、勝利後もレフェリーを務めた〝ストーンコールド〟スティーブ・オースチンから必殺技スタナーを浴びてマットに崩れ落ちた。またビンス氏の妻で、トリプルH夫人であるステファニー・マクマホンの実母リンダ氏は政治家に転身。第1次トランプ政権では中小企業長官、現在の第2次政権では教育長官を務めている。

 トリプルHは最高峰王座を14度獲得するなど長くWWEマットをけん引してきたが、22年3月に現役引退。現在は性加害疑惑で引退したビンス氏に代わり、ニック・カーン社長とともに団体を運営している。近年のWWEの人気隆盛はトリプルHの手腕とされるが、ホワイトハウス訪問で新たな〝ゲーム〟が始まるのだろうか。