Vロードを突き進め――。シンガポールで開催中の水泳世界選手権は、27日から競泳がスタートする。女子の次世代エース候補・平井瑞希(18=TOKIOインカラミ)は、幼少期から憧れの存在だった池江璃花子(25=横浜ゴム)の背中を追いかけている。3月の日本選手権100メートルバタフライでは直接対決を制して優勝するなど、伸びしろはたっぷりだ。そんな18歳が単独インタビューに応じ、2028年ロサンゼルス五輪金メダルへ向けたビジョンを明かした。
2022年世界ジュニア選手権100メートルバタフライで金メダルに輝いた平井は、24年パリ五輪同種目で7位入賞。シニアの舞台でも存在感を示すスイマーは、直近の世界選手権は同種目でのメダル獲得を目指すにあたり、池江が持つ日本記録(56秒08)の更新に意欲を見せる。平井の自己ベストは24年6月にマークした56秒33と射程圏内だが「まだ課題のスタートやターンなどを詰めていきたいし、泳ぎの面でも抵抗の少なさとかも追求しているので、頑張っていきたい」と貪欲に語った。
平井にとって池江は特別な存在だ。池江が日本記録を樹立した18年パンパシフィック選手権を、当時小学生だった平井は現地で観戦。世界の猛者たちと対峙する姿を通じ、日の丸への思いが強く芽生えたという。
今も多くの刺激を受けており「日本選手権でも50メートルバタフライ(池江が1位、平井が2位)だったら、あらゆるところで負けている部分があった。隣で泳いでみて、スピード感とかどこで差が出ているかがわかってきた。ロサンゼルス五輪からは50メートルバタフライも採用されたので、世界のトップと争えるぐらいになりたいし、将来的には勝っていきたい」と意気込みを示した。
4月からは22年北京五輪スノーボード男子ハーフパイプ金メダルの平野歩夢、同スピードスケート女子1000メートル金メダルの高木美帆らが所属するドリームチームのTOKIOインカラミに加入した。
偉大な先輩たちに負けじと、ロサンゼルス五輪は「センターポールに日の丸をかけて国歌を流したい」ときっぱり。世界選手権後はテネシー大(米国)に進学し「スタートとターン後の初速を上げたい。それらの初速を上げることで、泳ぎのパフォーマンスの平均速度も底上げされると思っている」と異国の地でさらに磨きをかける構えだ。
自らが掲げる理想のスイマー像は「自分のパフォーマンスとかを見てもらった時に『私も夢に向かって頑張ろう』と思ってもらえる選手」と言いきる。池江に夢をもらい、世界への扉を切り開いた。次は平井が子どもたちに夢を届ける番だ。(インタビュー・中西崇太)
☆ひらい・みずき 2007年3月7日生まれ。愛知県出身。4歳で水泳を始め、小学校時代から全国の舞台で活躍。中学卒業後は、さらなる成長を求めて家族で愛知から神奈川に引っ越した。24年春には100メートルバタフライで日本人女子2人目の56秒台をマークすると、パリ五輪は同種目で7位入賞を果たした。25年世界選手権後の秋からは、アメリカンフットボールなど多くのスポーツが盛んな名門校・テネシー大(米国)に進学する。














