巨人が21日の阪神戦(東京ドーム)に6―5でサヨナラ勝利し連敗を4でストップ。前半戦を借金2のリーグ3位で終えた。

 まずは0―5の7回に増田陸の適時打などから3点差に迫ると、なおも一死一、三塁のチャンスでリチャードがネルソンから値千金の豪快な3号同点3ランを放ち、試合を振り出しに。5―5のまま9回の攻撃では、二死満塁の決定機で、吉川がカウント1―1から中堅に抜けるサヨナラ適時打を放ち、劇的勝利を演出した。

 阿部慎之助監督(46)も「(吉川は)本当ね、意地を見せてくれました。リチャードの本塁打はとても大きかったんじゃないかなと思います」と2人の打のヒーローを絶賛した。

 前半戦最終戦を白星締めとした阿部巨人だが、リーグ連覇に向けて依然として厳しい状況は続いている。首位を独走中の阪神とは10ゲームの大差をつけられており、ファンからは「Aクラス死守の戦法に切り替えるべき」「若手の育成にかじを切ってもいいのでは」との声も少なからず出ている。ただ、チーム内からはこの世論に「NO」を突きつける意見も出ていた。

 あるチーム関係者は「優勝を諦めるのは、まだ早い。逆転優勝に向けて後半戦は厳しい戦いになることは間違いないけど、あと1回は必ずチャンスがある」と力説。「阪神は付け入るスキがないほどに開幕から投打で好調をキープしているが、これがワンシーズンでずっと続くということはそうそうないし、どこかで落ちる時が必ず来る。その時までにいかにチームの状態を上げて、いかに勝ち星を重ねられるかが最後のカギとなる」とその真意を説明した。

 既に自力優勝の可能性は消滅し、目の前の試合に一戦必勝で臨むほか手段が残されていない現在の巨人。虎の手綱が緩み、ほころびが生まれる可能性を信じ、後半戦は前半戦以上にシビアな戦いを繰り広げていく。