ニューヒロイン誕生の予感だ。なでしこジャパンは13日、東アジアE―1選手権(韓国)の韓国戦で1―1と引き分けた。負けられない日韓戦でMF塩越柚歩(27=日テレ東京V)が、今大会2試合目にしてA代表の10番デビュー。ニルス・ニールセン監督(53)が期待をかける司令塔は収穫を口にするとともに、エースナンバーへの熱き思いも明かした。

 塩越は2023年の杭州アジア大会で日本の10番とキャプテンを任されたが、このときはなでしこジャパンではなくB代表の位置づけ。昨年10月以来のA代表復帰となった今回、初めてなでしこの10番を背負う。台湾との初戦(9日)は出番がなく、この日は1―0で迎えた後半からピッチに送り込まれ、満を持しての栄光の背番号デビューとなった。

 得点やアシストといった数字に表れる結果とはならなかったものの、攻撃をつかさどる10番らしく随所でチャンスメーク。後半25分には自身へのパスをスルーして、背後にいたMF成宮唯(INAC神戸)のシュートをお膳立て。それでも終盤に追いつかれる展開となっただけに「もう少し自分のところで時間をつくるとか、前線に枚数をかけるための選択肢がもう少しあったと思う」と反省点を挙げた。

 一方で「追いつかれてしまったけど、ゲーム内容自体は悪くなかった」と前向きな要素にも言及する。1―1に追いつかれた後の終了間際には、猛攻を見せるなど最後までチームとして勝ちにいく姿勢を見せた。また、今オフに下部組織から所属していた浦和から、日テレ東京Vに電撃移籍したことを踏まえ「チームメートのプレースタイルとか、そういうところも少しつかめた部分はあった。このゲームで出て得られるものは多かった」と強調した。

 チームに帰る前には、10番として大仕事が待っている。16日の中国戦に勝てば、今大会の優勝が決まるからだ。「今回は、なでしこジャパンとして大きな大会に出させてもらう立場なので責任も感じるし、しっかり10番らしいプレーを見せたい」。〝ニルスチルドレン〟の筆頭格として、新生なでしこジャパンにタイトルをもたらすことができるか。