ソフトバンクは6日の西武戦(みずほペイペイ)に3―1で勝利し、貯金を今季最多の「12」に更新した。

 接戦を制した。相手先発は防御率1点台の難敵・隅田。そんな左腕を打ち崩したのが「8番・遊撃」で先発出場し、決勝2ランを放った野村勇内野手(28)だった。同点の4回二死一塁で低めの変化球をポイントを前にしてすくい上げると、高々と上がった打球は左翼スタンド前段に飛び込んだ。今季8号となる2ランに小久保監督は「難しい球だったよね。あんな低い球をあそこまで飛ばすんだなと。本当に当たれば飛びますね」と背番号99の一打に目を丸くした。

 社会人卒でプロ4年目。昨季は12試合のスタメン出場にとどまり、今季も開幕時は内野の守備固めや代走要員だった。しかし、今宮の離脱などもあってすでに43試合で先発出場。柳田や今宮が看板選手として長年チームを背負う一方で、新陳代謝が一つの課題であったホークスで柳町とともに頭角を現した野村の存在は大きい。

 その野村には野球界でも希少なポテンシャルもある。身長は174センチながら今季は182打席で8本塁打と長打力を発揮。上位選手より100打席以上も少ない打席数で本塁打数はリーグ5位につけている。

 チーム内からは「(1シーズン出れば)20発は全然打てる。ポテンシャルを考えれば30発もいける」といった声も上がるほどだ。二遊間を主戦場とする選手でそれだけの長打力を持つのは、ホークスでは井口資仁などごくひと握りで、投高打低の現代ではより貴重な存在となり得る。

 野村は「あんまりスマートにやるんじゃなく、がむしゃらにやりたい」と闘志を燃やした。課題の確実性を上げながら、まずはルーキーイヤー以来となる10発、そしてその先へといきたいところだ。