頼れる大砲が戻ってきた。パ3位・ソフトバンクは2日の首位・日本ハム戦(みずほペイペイ)に2―1で逆転サヨナラ勝ち。貯金を今季最多の「10」とし、1ゲーム差に肉薄した。
最後は1点を追う9回、山川穂高内野手(33)の2点適時二塁打で劇的な幕切れとなった。一死一、三塁の局面で前の試合から打順を1つ上げて5番に座った大砲が初球のフォークを仕留めた。左翼フェンスを直撃する一打で代走の一走・緒方も一気に本塁を狙い、一度はアウトとなった判定もリプレー検証の結果「セーフ」に覆った。
珍しいサヨナラ決着に殊勲打の山川は「映像を見たらアウトかなと思ったんですが、セーフでよかったですね」とちゃめっけたっぷりで、緒方の激走をたたえた。
悩める大砲が不振から脱した。二軍再調整を経てリーグ戦の再開とともに一軍に合流すると、ロッテとの3連戦(ZOZOマリン)で満塁弾を含む2発。この日の劇打ももう少しで柵越えの当たりだった。ライナー性の打球を意識して「しっかりつぶす」。そう表現する打撃を貫き、自信を取り戻しつつある。
感触と結果も一致してきた。打球速度や角度などのデータから予測される結果の期待値で、野手の正面を突くなど守備の影響を排除した打者の真の実力を評価する指標に「xwOBA」というものがある。
この数値で山川はNPBの平均値を軽く超え、直近5試合で格段に上がっているという。さらに、復帰3戦目となった先月29日のロッテ戦で放った決勝の11号ソロで計測した打球速度は大台の「180キロ」。MLBの大砲クラスと同等の数値で、山川にとっても状態の良さを確認するバロメーターの一つといえる。
完封負け寸前だった試合をひっくり返すひと振りに、小久保監督も「最後に山川がよく打った」と最敬礼。「アウトの内容もよくなっている」と確かな復調気配を喜んだ。山川が打てば、チームは安定する。定位置だった4番への復帰も近そうだ。












