一つの壁を乗り越えた。陸上の日本選手権最終日(6日、東京・国立競技場)、女子100メートル障害決勝でパリ五輪代表・田中佑美(富士通)は、12秒86で初優勝した。
レース直後は電光掲示板の速報で1位と表示されながら、その後に2位に〝降格〟。最終的には1位となり、晴れて優勝が確定した。判定の結果、2位の中島ひとみ(長谷川体育施設)とはわずか0秒003差。順位が〝混乱〟するほどの大激戦だった。
レース後の田中は「今まで、どちらかというとタイトルを逃してきたタイプ。今年のアジア選手権も優勝するつもりだったし、高校、大学時代も歴代2位とかだった」と自己分析。「今までとは違った種類の重たさのある日本選手権だった。何度もうまくいかないかもしれないという想像を振り払いながら、自分に集中しきることができた。勝てる時に勝つことの難しさを知っているタイプ。だからこそ不安があったが、それを一つ乗り越えることができた」と胸を張った。
世界選手権(9月、東京)の参加標準記録(12秒73)に届かなかったものの、世界ランキングは日本最上位の25位で代表入りに大きく前進。「自国開催でプレッシャーも大きくなると思うが、一切背負わず〝ぶちかましてやるぞ〟という気持ちを忘れずにひるまないで挑みたい」と闘志を燃やした。













