陸上の日本選手権2日目(5日、東京・国立競技場)、女子400メートル決勝で、フロレス・アリエ(日体大3年)は53秒31の3位に終わった。

 大会前までは苦境が続いた。先月の日本インカレの練習中に選手と衝突し、右手の指を骨折。さらに大会直前の体調不良も重なった。決勝は最後のストレートでギアを上げるも、追い上げられずに3位でフィニッシュ。悔しい結果となったものの、レース後は「このプレッシャーの中、走り切れたことが良い経験になった」と収穫を口にした。

激走するフロレス・アリエ(右)
激走するフロレス・アリエ(右)

 父はペルーと日本、母はペルーとイタリアにルーツを持ち、自身もペルー国籍だった。6月には日本国籍を取得。初めて日本一を争う舞台のスタート地点に立った。この日の会場には家族の姿も。「いつもは(試合に)来ないでと言っているが、今回は見に来ていいよと言った」。優勝は届けられなかったが、人生の節目となるレースで勇姿を見せた。

 さらに「日本選手権のリレーから名字が変わり、青木アリエになります」と突然告白。父の家族から取った「青木」の姓を名乗ることを発表した。世界を目指すランナーは、今後に向けて「新しい自分を見せていけたら」と目を輝かせると「ありがとうございました!」と笑顔で会場を後にした。