陸上女子で五輪2大会連続代表の田中希実(ニューバランス)は、昨季の悔しさを力に変える覚悟だ。

 世界選手権(9月、東京)の代表選考会を兼ねた日本選手権最終日(6日、東京・国立競技場)の1500メートル決勝を4分04秒16で制し、史上最多となる6連覇を達成。さらに4日の5000メートルに続いて1500メートルでも世界選手権の切符を獲得した。それでも「2種目を日本選手権という中ではまとめられたが、会心の走りは一本もなかった」と満足はしなかった。

 1500メートルと5000メートルの2冠は4年連続の快挙となったが、昨年のパリ五輪では「日本選手権で少し手応えをつかんで五輪に行ったけど全然ダメだった」。ともに決勝進出を逃して、不完全燃焼の幕切れとなった。ただ、今季は自国開催の世界選手権が控えている。「今季ももしかしたらまだ去年のことを引きずっているので怖さはある」としながらも「日本開催をプレッシャーにするのではなく、今回の日本選手権みたいに生き生きとした走りができたら一番うれしい」と力を込めた。

 さらなる高みを見据えて自問自答を繰り返してきた中で「考えすぎてもダメだし、考えなさすぎてもダメ。一番いいバランスの時に当然のように体が動く」と改めて実感。今大会の学びを世界の舞台につなげることはできるか。