パ首位の日本ハムは1日のソフトバンク戦(東京ドーム)で相手先発・有原に完封を許し、0―1で敗戦。ただ、試合後の新庄剛志監督(53)は「渋いっすね」と一笑に付してみせた。

 敗れはしたものの、先発した北山亘基投手(26)は8回1失点での完投負け。これで指揮官が進める「完投王国」にまた一歩近づき、チームの完投数はリーグダントツの「16」だ。先発投手が1試合を投げ切る〝昭和スタイル〟を掲げる理由については「最初に投げたピッチャーが最後まで(投げる)。そういうプロ野球に戻ってほしいという意味でもね」と語っている。

 しかも、最近は各先発投手が積極的に完投を狙う〝相乗効果〟も生まれつつある。新庄監督としては喜ばしい限りだろうが、別の思惑もささやかれている。それが豪華先発陣に比べてやや脆弱さが否めない「救援陣」への叱咤激励だ。

8回1失点の完投ながら敗戦投手となった日本ハム・北山亘基
8回1失点の完投ながら敗戦投手となった日本ハム・北山亘基

 今季は開幕当初から先発陣が奮闘。チーム防御率2・30でリーグトップを走っている。一方、救援陣の安定感はイマイチ。先月28日の西武戦(ベルーナ)も先発・山崎が6回3安打無失点の好投を見せながら、リリーフ陣がリードを守り切れず惜敗した。守備重視で1点を守り切る新庄野球にとって救援陣は生命線。パの混戦を抜け出すためにも、守護神を含めたブルペン陣の活躍は不可欠といえる。

 先発陣をあえて持ち上げることで、救援陣に〝暗黙の奮起〟を促している面もあるというのだ。球団OBの一人も指揮官の胸の内をこう推察した。

「これから夏場を迎えるシーズン中盤戦は、酷暑も重なり、先発陣は長いイニングを投げるのが難しくなる。必然的に先発の後を受ける救援陣の好不調が試合の勝敗を左右することになる。新庄監督も過去3シーズン戦ってそのあたりは十分理解しているはず。今後は先発陣とともに救援陣の復調、奮起に注力していくでしょう」

 今季は故障者を極力減らし、チーム一丸でリーグ優勝を狙う日本ハム。すでに新庄監督は体力勝負となる後半戦を見据えた指揮を執っているのかもしれない。