ソフトバンクは29日のロッテ戦(ZOZOマリン)に2―1で競り勝った。流れを呼び込んだのは「6番・DH」で先発出場した山川穂高内野手(33)の一発だった。

 両チームとも無得点で迎えた2回一死走者なしの場面で打席に立つと、初球の150キロ超の直球をひと振りで仕留めた。左翼席中段へ一直線に飛び込む11号ソロで、序盤から主導権を握った。

 開幕から不振に苦しんだ大砲は16日に移籍後初めて二軍降格。しかし、27日に一軍復帰するといきなりの満塁弾、そしてこの日の一発で復帰後は3戦2発。本人は復帰後の1本目を「まぐれに近い」と振り返っていたが、この日の一発については「今日は良かったと思います。打席の感じや球の見え方を含めて、ファームに行く前と比較して確実にいい。継続してやっていきたい」とキッパリだった。

 首脳陣も山川の打撃に〝変化〟を感じ取っていた。試合前に選手へ打撃の技術的な助言を行う長谷川スキルコーチは、2つのポイントを挙げた。

 まずは「主導権」だ。長谷川コーチは今の山川は相手投手ではなく、自分主導で打席に立てていると分析し「投手の動きに合わせて慌ただしくというより自分のタイミング、間合いの中で振ることができている。そこは(抹消前とは)全然違います」と語った。

 もう一つは「ファウル」だ。抹消前に比べ、低めの球に手を出してもバットが空を切ることなくファウルにできる場面が増えたという。「抹消前はバットが届く範囲の球でも、空振りしていた。今はタイミングを崩されても、バットに当ててのファウルが多い。下半身を調節して微妙なタイミングのズレ、コースのズレに対応できているのはいい傾向」。

 7月1日からは首位・日本ハムとの3連戦が控える。一発で試合の流れを変えられる大砲が復調となれば、チームにとっては頼もしい限りだ。上位進出へ、本格的に〝お目覚め〟となるか――。