猛虎の助っ人右腕が本領を発揮した。阪神のジョン・デュプランティエ投手(30)が19日のロッテ戦(甲子園)で来日初完投初完封。9回を109球、4安打無失点12奪三振の快投で3勝目を飾った。セ首位のチームも2―0で連勝し、3カードぶりの勝ち越し。貯金を9に増やした。
一時は連敗地獄にハマり込んでいたタイガースを再び勢いづける快勝劇のヒーロー。試合後のデュプランティエは完封について「2016年の大学時代が最後かな。プロとしては初めて」と満足げに振り返った。この日の快投はいかにして生まれたのか。それは本人の探究心に加え、バッテリーを組んだ坂本誠志郎捕手(31)の好リード、そして藤川球児監督(44)から送られた金言との〝合作〟だといえる。
5回までと6回以降の投球内容は明らかに違った。序盤は150キロ台の直球を中心にロッテ打線を圧倒。ゾーンで勝負し3回を終え、30球と少ない球数でイニングを消化した。
5回終了後、デュプランティエは後半の投球プランを坂本に聞かれ「あなたを信じる。その配球に集中する」と即答。その後はナックルカーブをカウント球と決め球に多用した。6回から7回にかけては6連続を含め、10個の三振を最後の4イニングで積み重ねた。
最後の打者・山本からは一度、首を振った末にナックルカーブで空振り三振を奪った。「首を振れのサインが出た。それも彼の選択」(デュプランティエ)とバッテリーの意思疎通は完璧だった。
今季開幕前、メジャー関係者はデュプランティエに関してこんな証言をしていた。「彼のナックルカーブは日本でこそ生きる。空気の乾燥した米国より、湿気のある日本では曲がりが鋭くなる。梅雨の時期、蒸し暑い夏に威力を発揮するんじゃないかな」。その予言は的中した。
藤川監督も、またメジャー経験者。その辺りの事実は当然ながら理解している。指揮官は「学びをしっかりしてきた選手」と助っ人右腕を評しているだけに、日本におけるボールや気候の違いに関して的確な助言を送っていないはずがない。
過去に阪神の来日1年目の助っ人右腕で2桁奪三振と完封勝利を同時に成し遂げたのは何を隠そう、このデュプランティエただ1人。名前の長い外国人投手が、虎の歴史にその名を刻んだ。












