すべては本人次第――。巨人は12日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)で、延長12回0―0のまま引き分けた。先発した山崎は8回無失点と好投したが、打線に決定打が出なかった。
阿部慎之助監督(46)は投手陣や野手陣について「みんな必死でやってるから、負けなかったことが大きいと思う。勝ちに等しいと思って明日からやりたい」と明るくねぎらった。
ただ、古巣のホークスを相手に痛恨のミスを犯したリチャード内野手(25)には厳しい断を下した。6回の先頭打者・増田陸がチーム初安打で出塁した直後、打席に立ったリチャードは初球のエンドランのサインを見落として見逃し…。一塁からスタートを切っていた増田陸は二塁であっさりタッチアウトとなった。
阿部監督は攻守交代となる際にリチャードを事実上の懲罰交代。試合後には一軍登録の抹消を明言し「打つ打たないじゃなくてボーンヘッドはやっぱり許されないよ。チームが勝つためにこっちも度胸据えてサインを出しているんだ。『考えを変えて野球やってみてくれ』っていうのをお願いした」とバッサリだった。
5月に交換トレードでホークスから加入したリチャードには指揮官をはじめ、首脳陣は大きな希望を見いだしていた。
「練習も熱心だし、量も相当こなす。試合中も声を張り上げてチームを鼓舞する子だからコーチ陣も応援したくなる存在で、阿部監督も『打率1割を切っても二軍に落とさない』と言い切るほど期待していた。そうじゃなかったらとっくに二軍落ちしていてもおかしくない」(チーム関係者)
リチャードの打率はこの日で1割も下回って9分5厘となった。将来性を信じ、打撃成績には目をつぶれても、チームの士気を下げかねない〝ポカ〟には心を鬼にするほかなかった。
リチャードはソフトバンク時代も素質を見込まれてきたが、本番で真価を発揮できず巨人に移籍した。新天地でも「ロマン砲」のまま埋もれてしまうのか。はい上がれるかどうかは「下でまた打てるように頑張っていきます」と言葉少なに球場を後にした本人にかかっている。













