はなむけの言葉は愛あるメッセージだった。ソフトバンクの小久保裕紀監督(53)が12日、巨人へトレード移籍したリチャード内野手(25)から連絡を受けたことを明かし、やり取りの内容を語った。

「電話、かかってきたよ」。その表情は心なしか寂しげだった。「(巨人に)熱望されていくわけだから、チャンスももらえる。環境を変えるのが一番いい。球団もそう判断したんでしょう」

 環境の変化――。電話口で本人にも伝えた「真意」をこう明かした。「リチャードは、ずっと付き添ってやらなあかん選手やった。自立してどこまで力を出せるか。(巨人には)甲斐はいるけど、まったく知らない環境に行く。頼る人がいないわけだから。自分で決断して自分でやること。その力が一番欠けている」

 逐一、手を差しのべてくれる人はもういない。だが、そういう環境で迫られる「自立」が足りなかった「何か」を気づかせる。

 自分で決断して、自分でやる――。「(巨人では)その気持ちでいけよ、と伝えた」。小久保節で贈られた開花のヒントは、実を結ぶか。