〝夏対策〟の前倒しが早くも奏功した格好だ。広島は20日のヤクルト戦(マツダ)に3―2で勝利。接戦を制して連敗も2で止め、貯金4とした。

 助っ人パワーが原動力となった。初回に「5月絶好調」のサンドロ・ファビアン外野手(27)が先制の5号ソロ。2―2の同点で迎えた6回にはエレフリス・モンテロ内野手(26)の適時二塁打で勝ち越しを決めた。

 カード初戦に先勝した新井貴浩監督(48)は「いいところで打ってくれる。すごく期待しています。これからも」と述べ、要所で快音を放った両外国人選手を称賛した。

 今季初のマツダスタジアム6連戦。そのタイミングに合わせたかのように、この日の広島は試合前から初夏の陽気。最高気温は29度をマークし、選手たちも屋外の本拠地グラウンドで、今季最も暑いコンディション下に直面した。そうした中でチームは〝短パンスタイル〟での試合前練習を急きょ決断。当初の予定よりも大幅に解禁日を早める措置を取った。

 昨季の赤ヘルは8月まで首位に立っていたものの、9月に入ると5勝20敗で大失速。最後はBクラスに転落した苦い経験がある。その教訓を踏まえ「夏場の疲労軽減」と「より良いコンディションで臨むこと」を目的に、今季から試合前練習のクールビズ化が内定。全国的にも近年の夏場は異常気象に伴う酷暑によって記録的な暑さが続いており、特に赤ヘルが本拠地を置く広島は新井監督も「その中でも、特に暑い」と語るほどだ。

 実際に夏場の本拠地マツダスタジアムのグラウンド上は「体感温度で40度近い」とささやかれるぐらいに〝炎天下〟となる。そんな過酷な環境下で行われる試合前練習の改善へ向け、昨オフに球団と選手側が話し合いを重ねた結果、夏場はそれまでのゲーム用の長ズボンではなく「短パンOK」の運びとなっていた。

 当初は7月以降からの解禁予定だったが、これを1か月以上も〝前倒し〟。夏場の試合前練習で着用する「短パン」のチームウエアが、すでに到着済みだったことに加え「選手からは『6月も暑い日は暑い』という声が、ちらほらあった。ならば、もう5月でも暑いのであればやっていこうと」(球団関係者)。

 選手のコンディションを最大限に考慮しての英断。本格的な夏到来を前に早くも新井鯉は、昨年にはない軽装姿が定番となりつつある。