巨人・井上温大投手(23)が22日の中日戦(東京ドーム)に先発し8回3安打1失点、自己最多の14奪三振の快投で今季2勝目。チームを8―1の快勝に導いた。成長著しい6年目左腕には、チーム内からは〝伝説の超人〟になぞらえる声も出ている。

 圧巻の奪三振ショーだった。井上は初回こそ先頭の岡林、4番・細川に安打を許して二死一、三塁のピンチを招いたが、後続をきっちり打ち取って無失点スタート。以降は5回に中田に浴びたソロ以外は安打を許さず、相手のスタメン全員から三振を奪う完璧な投球を見せた。

 打線からは岡本の7号2ランなど大量の援護点をもらい、危なげなく先発としての役割をまっとう。これには阿部監督も「中田に本塁打は打たれましたけど、素晴らしい投球だったと思います」と褒め、当の井上も「三振っていうのは自分の中でもやっぱり取りたい物なので、結果的にこうやって多く取れたのでよかったです」とはにかんだ。

 昨季、キャリアハイとなる8勝を挙げて大きく飛躍した井上は今季に入っても成長が止まらず、防御率1・61の好成績。チーム関係者も「温大は去年ポンポンポンッと一気に駆け上がっていったけど、その中でも一番いい時の状態を今年のキャンプからずっとキープしている。併せて成長も続けているから、無双するのも納得だよ」と絶賛する。

 さらに、別の関係者も「直球も変化球も全体的な制球も文句がない。毎回自己ベストを更新し続けている状態で、言うなれば、ドラゴンボールの『スーパーサイヤ人』の状態を常時続けている感じ(笑い)。今の井上は誰にも止められないってくらいに完成度が高いよ」と、人気アニメに例えて評価した。

 エース・戸郷の不調やグリフィンのコンディション不良など厳しい環境が続いている先発陣だが、完全に覚醒した感のある若き左腕が救世主となってけん引し続ける。