巨人は30日のヤクルト戦(東京ドーム)に3―0で完勝し、5年ぶりとなる開幕3連勝を飾った。

 試合後の阿部慎之助監督(46)は「本当素晴らしい3連戦になりました」と総括し「出来すぎなんでね。長いシーズン、たくさん試合があるので。こんなうまいこといくわけがないんで、もう1回(気持ちを)締め直して名古屋に行きたいなと思います」と意気込んだ。

 最高の滑り出しを見せられた要因には、3試合ながら驚異の打率5割3分8厘(13打数7安打)、1本塁打、2打点と大暴れしている甲斐拓也捕手(32)の攻撃面による貢献も大きい。

 特にDH制がないセ・リーグでは投手も打席に立つだけに、いかに野手陣が〝8人攻撃〟をできるかも重要だ。その点、昨季は大城卓が2割5分4厘ながら3発、岸田は2割4分2厘で4発。守備型であれば申し分ない成績だが、チームとしてはより高いレベルを求めている。橋上秀樹作戦戦略コーチ(59)はこう明かしていた。

「(現役時代の)阿部監督がそうだったように、今の時代は『打てる捕手』がいるチームはやっぱり強いんですよ。特にセ・リーグは投手が(打順に)入っているので、捕手も投手も打てないとなると、7人で攻撃が終わってしまう」

 下位打線で捕手、投手がアウト2つを難なく献上すれば、相手バッテリーを楽にするばかりか、上位打線へのつながりも失われる。となれば、得点力も低下してしまう。

 だからこそ、橋上コーチは「捕手が打てると、そこで攻撃力に厚みができて差も出る。なぜなら打席に捕手としての配球っていうのを持っていけるから、球が絞りやすくなったり、読みやすくなったりするので。甲斐(拓也)くんなんかはそういった駆け引きなんかをしてるみたいなんですけど…。極端に言うと『打てる捕手の質』次第で、大きくチームの順位が変わってきたりする可能性があるんです」と強調していた。

 甲斐は開幕3連戦でスタメンマスクをかぶり、いずれも安打を記録。前日29日の同カードでは移籍1号となる2ランもかっ飛ばした。阿部監督から背番号10を〝継承禅譲〟し、何度も直接指導を受けてきた甲斐の攻守にわたる活躍が、リーグ連覇と13年ぶりの日本一を大きく後押ししそうだ。