今季こそ新生ライオンズが見られるかもしれない。西武は11日、阪神とのオープン戦(ベルーナ)に1―0と勝利。投げては5投手の1安打完封リレーで阪神打線を封じ、打線も7回に外崎、炭谷の下位打線でつくった二死一、二塁の好機を1番・長谷川がモノにし、虎の子の決勝点を挙げた。

 西口文也監督(52)は「何も言うことはございません。ナイスゲームです」。9回二死でノーヒット・ノーランリレーが阻まれた阪神・前川の内野安打については「(遊撃の滝沢)夏央がよく追いついてアウトかと思ったけど。『離れた』という判定だったので、あら? という感じになっちゃった。でも内容自体は良かったんでね」と投手陣の順調な仕上がりに合格点を出した。

 これでオープン戦は3勝2敗と勝ち星が先行。キャンプ中の練習試合を含め対外試合は8勝3敗と昨年91敗を喫したチームが〝勝ちぐせ〟をつけ始めている。

 この日が初の最少得点での勝利。とはいえ11試合で50得点は平均4・5得点をキープしており、試合展開も19安打13得点での大勝もあれば、この日のように1―0での逃げ切りもある。初回から常に1点もやれないタイブレークのような展開一辺倒だった昨季と比べ、ゲーム展開にバリエーションが出てきた。

 もちろん、これは昨年は〝不在〟だったクリーンアップにネビン、セデーニョといった打線の軸が座っていることが大きい。それ以上に打線全体に状況に応じたチーム打撃の徹底や、貪欲にひとつ先の塁を狙いにいく姿勢とプロならばやって当たり前の凡事徹底が目立っている。

 20年目のベテラン・炭谷は「首脳陣も監督はじめ新しい人が多い。その中でどういうふうなことをしていこうというのはキャンプ中からのやりとりで選手も理解している。チームルールもそうだし、投内(連係)にしても、アップひとつにしてもそう。当たり前ですけど、言われないと分からない部分もあるし、再確認もできる。いろんな意識が変わったと思います」とチーム内の意識改革を語っている。

 西口監督は「積極的に行くのはいいけど惜しいフライとか多かったと思うので、その辺の球種の絞り方とかになってくると思う」と勝ち試合の中でも、打線への課題を口にした。その上で「でも、こればかりは水ものじゃないけど、バッター個々の能力を信頼していくしかないと思っている」とも述べている。

 指揮官が起用した選手への期待を熱く語るところには、チーム再建への手応えが見え隠れしている。