素顔は陽気なドミニカン、打席に入ればいぶし銀。阪神の新助っ人、ラモン・ヘルナンデス内野手(=前メキシカンリーグ)が15日の練習試合・楽天戦(宜野座)に「4番・一塁」として先発出場し、1打数無安打2四球1得点。快音にこそ恵まれなかったが、価値ある四球を2度もぎとる〝渋い〟働きを見せ、6―0の快勝劇に貢献した。
一、三塁に加えて外野も守れるユーティリティープレーヤー。とはいえチーム事情もあり、スタメンどころか現状では開幕一軍入りすら微妙な立ち位置だ。貴重な実戦の場だけに、何とか目に見える結果が欲しいところ――。それでも背番号95のバットは、クサいコースにボールが来るたびピタリと止まった。
まずは初回一死一、三塁で迎えた第1打席。あっという間にカウント0―2まで追い込まれたが、実はここからが真骨頂だった。外角低めへの誘い球をしっかり見極め続けると、相手投手・内のワイルドピッチを誘い、猛虎は先制の1点をゲット。さらにファウルで粘りながら、まんまとこの日1つ目の四球を手にした。
第2打席は先頭・佐藤輝が二塁打で出塁した直後の3回無死二塁。二走の三塁進塁を優先する右方向への打撃を意識しながら、中堅への大飛球を放つ。この当たりは辰巳に好捕された上、佐藤輝も三塁へタッチアップすることができなかったが「進塁できなかったのはランナーの責任。走者を前に進めるための打撃をしてくれた。ああいう打者はこちらとしても計算しやすい」と藤本総合コーチはヘルナンデスのチームプレー意識を高く評価した。
5回二死一塁で迎えた第3打席も選球眼が際立った。低めに沈むパームボールや、内角へのカットボールなどをことごとく見極め、この日2つ目の四球をもぎとると、次打者・前川の3ランで4点目のホームを踏むことに成功。忍耐力と自己犠牲の精神と辛抱強さが、全ての打席でキラリと光った。
試合後の藤川監督も「出塁率やOPSで言えば、単打と四球はイコール。『ヒットが結果で、四球が結果ではない』という考えは僕にはないので」と新助っ人の働きを称賛。「応援団の皆さんは(ヘルナンデスのことをファーストネームの)『ラモン』って呼んでたんですけど、チーム内でのニックネームは『モーチョ』になってるので。そう呼んでくれたら」とニューカマーへの親愛の情を強調した。












