巨人・坂本勇人内野手(36)の評価がチーム内外で急上昇中だ。昨季は腰痛などのコンディション不良にもさいなまれ、不振にあえぐ一年となった。宮崎春季キャンプではチーム本体から離れて「S班」での独自調整を行っているが、今季の背番号6には完全復活の予感が漂う。関係者が口をそろえて太鼓判を押す根拠とは――。
坂本が連日、精力的に汗を流している。ここまで順調に自身を追い込み、12日も黙々とスローボール専用のマシン打撃で打ち込みを敢行。こうした様子を終始食い入るように見つめていた本紙評論家の得津高宏氏は「バットの出し方が『スポーン』といい感じ。去年はケガなどで下半身ができていなかった。上半身で振ろうとしてバットの軌道が大回りしていたが、今年は無駄な動きがなく最短距離で振れている。それも流したり、引っ張ったりせず、延々とセンター返しを続けていた。(ロッテ時代に同僚だった)落合(博満)がやっていた練習法を思い出したよ。オフに相当走り込んできたのでは」と力説し、舌を巻いた。
昨季の坂本は18年目にして遊撃から三塁へコンバートされ、同部門でゴールデン・グラブ賞を初受賞(遊撃では5度受賞)。守備でこそ光り輝いたものの打撃では109試合に出場しながら規定打席に届かず打率2割3分8厘、7本塁打、34打点と低迷した。不振が長引き、ケガや体調不良以外では新人時代の2007年以来となる二軍落ちの屈辱も味わった。
長く苦しみ抜いたからこそ〝最大限の光明〟がゆっくりと差しつつある。昨季、イースタン・リーグ初参入だったオイシックスの監督を務めた橋上秀樹作戦戦略コーチ(59)も「去年、坂本がファームに落ちている時に対戦したが、その時の状態と現在のスイングを比べると全然違う。体幹というか体の芯がものすごくしっかりしている。ちょうど(坂本本人と)そういう話をしたところだった」と明言。加齢のハンディをはねのけ「下半身を含めて体全体がよみがえってきている」とも分析した。
一方、キャンプで猛練習を積み上げている坂本も「しっかり振れている。走ることもできている」と言い切っており、確かな手応えを感じ取っているようだ。ベテランが蘇生する日は、そう遠くない。












