巨人が18日のDeNA戦(東京ドーム)に延長12回の末、2―2で引き分けも、優勝へのマジック9が初点灯した。4年ぶりの悲願達成に向けてまた一歩前進したが、試合後の阿部慎之助監督(45)のアクションが注目されている。Vロードを石橋を叩いて渡るかのごとくGナインの〝引き締め〟を敢行していたのだ。

 阿部巨人は初回に丸の14号先頭打者弾で1点を先制したが、先発のグリフィンが6回に牧から痛恨の同点ソロを被弾し試合は振り出しに戻った。8回には3番手・バルドナードが押し出し四球で勝ち越し点を献上するも、直後の攻撃で一死二、三塁から岸田の内野ゴロの間に1点を奪い返し再び同点に。その後は両チームともに救援陣が踏ん張り、延長12回、4時間23分に及んだ死闘は決着がつかなかった。

 それでも待望の優勝マジックが点灯し、いよいよ現実味を帯び始めた4年ぶりリーグ優勝だが、阿部監督は試合後に予定されていた会見には姿を現さず、今季3度目となる〝取材拒否〟。異例にも思える指揮官の対応だが、ベンチ裏の食堂にナインやコーチ陣を集めて緊急の全体ミーティングを行っていた。

 杉内投手チーフコーチは「(監督から)『勝つしかないよ。マジック9は出てるけど、そんなもんあってないようなもんだから』と。その通りだと思いながら聞いていました」と明かす。これまで幾度となく優勝争いを経験してきた男だからこそ分かる、終盤戦の真の厳しさをナインらに伝えた格好だ。

 指揮官の訓示を受け、ある選手は「まだまだ気を緩めちゃいけない。気を引き締めないと、と思いました」と決意を新たにする。阿部監督も帰り際に「マジックついてるけど、ついてねえようなもんだから。浮かれるのはマジック1になってから」と気の緩みは一切見せなかった。

 この日、勝利した2位・阪神とは1・5ゲーム差まで縮まり、首位を猛追されているだけに、あえてこのタイミングで手綱を強く締め直した指揮官。あとは優勝に向けてラストスパートをかけるだけだ。