またしても理想的な勝ち方だった。ソフトバンクは31日のオリックス戦(京セラ)に5―2で快勝。昨季まで3連覇中の王者を相手に開幕カード勝ち越しを決め、リーグV奪回へ幸先のいいスタートを切った。

 戦績は2勝1敗。3試合すべて3点差以内の決着で、鷹の絶対守護神であるロベルト・オスナ投手(29)には早くも2つ目のセーブがついた。登板した2試合はいずれも3人で料理。かつてMLBのセーブ王に輝いた右腕は、今季も格の違いを見せつけるはずだ。

 小久保裕紀監督(52)は昨秋の就任会見で、こう言った。「戦術的にはオスナがおらんかったら話にならん」。その時点ではまだ去就が不透明だった守護神の残留を強く望んでいた。開幕前にも「野球は投手。最後はしっかりオスナにつなぐ。もう、それしかない」と言い切った。強いチームには「型」がある。小久保ホークスの「型」を形成する上で、戦力整備の最優先事項にオスナ残留があったことは明白だった。

 オリックスとの開幕カードに勝利した2試合、オスナが最後のマウンドに君臨したのは因縁だったのかもしれない。昨オフ、オスナを巡って流出危機があったのは事実。MLB復帰を模索する動きと国内他球団の食指があった。アストロズ時代にタイトルを獲得し、世界一に輝いたオスナは勝利への欲求が人一倍強い選手。近年NPBで最も勝ち続けているオリックスもオスナの動向を注視し、水面下で迫っていた球団だった。

 結果的にホークスは、まず4年総額40億円超のオファーを提示し、最終的には4年総額50億円超の大型契約で交渉をまとめた。最大のライバルに代えの利かない守護神を譲れないという心理が働くのは自然のこと。国内争奪戦をまず制した後に右腕のMLB復帰への思いを買い取る形で、メジャー規模の契約で最強守護神の残留を決着させた。

 オスナは新シーズンを前にこう語っていた。「小久保さんを信頼している。監督に投げろと言われたところで投げる」。熱烈なラブコールをくれた小久保監督と、メジャー市場の適正価格で評価してくれた球団の期待に応える気概に満ちている。

 敵地大阪で、鷹のユニホームを着た最強守護神が降臨して「型」通りに取った2勝。オスナがいる安心感をかみ締める勝ち方だった。(金額は推定)