【天龍源一郎 vs レジェンド対談「龍魂激論」後編】ミスタープロレスこと天龍源一郎(74)がホスト役を務める連載「龍魂激論」。永遠のライバルで盟友の元PWF会長スタン・ハンセン氏(74)との巨頭対談が実現した。後編では米国AEWへ移籍して活躍中の元新日本プロレスのレインメーカーことオカダ・カズチカ(36)に成功へのアドバイスを送り、大量離脱で揺れる古巣の全日本プロレスへ緊急提言した。
――1988年3月の秋田の「失神事件」以来、遺恨は続き7月27日長野市民体育館のリマッチではハンセンさんが2冠を奪還。天龍さんはまぶた上を15針縫った
天龍 この時点で俺たちの戦いは天井というかピークまで達していた。もうこれ以上やったら何が起きるか分からない。それでジャイアント馬場さんが「もうやるだけやったんだから組んだらどうだ」と言ってくれた。スタンに負けられるかという意地でいいコンビになったと思う。
ハンセン それは私も同感だ。うまくかみ合っていたね。
――結局“龍艦砲”は89年に世界タッグを3度戴冠して「世界最強タッグ決定リーグ戦」も圧巻の強さで優勝。3冠戦でも名勝負を展開したが90年に天龍さんは退団し、2人の戦いは幕を引いた
天龍 あれ以上、やってたらもっとボロボロになっていただろうね…。
――ところで天龍さんの引退試合(2015年11月15日両国国技館)の相手を務めたオカダ・カズチカが米国AEWへ移籍して活躍中だ。何かアドバイスは
ハンセン オカダは素晴らしい実力を持った選手だ。どこへ行ってもトップを取るだろうが、あとは団体がどのようにプロモートするか。団体がしっかりとしたビジョンを持ったプロモーションをしてくれれば、成功するのは間違いない。
――MLBの大谷翔平選手(ドジャース)級のスーパースターになる可能性も…
天龍 あるんじゃないの。話はそれるけど俺は現役時代、日本ハム時代の大谷選手と会ったことがあるんだ。OBで評論家の大宮龍男さんとキャンプを訪れた時、まだ若手だった大谷選手を大宮さんが呼んだら、走ってきて「よろしくお願いします!」って。好青年だなって思ったけど、現役の俺よりデカかったからムカついたのを覚えているよ。俺が見上げてるんだから(笑い)。でも彼の今の活躍はとんでもないし、オカダもあれくらいの地位まで上り詰めてほしいね。
ハンセン 日本人選手が海外に行って成功するのは、すでに日本で実力を蓄えて「完成」しているからなんだ。米国で修行するのは昔の話。オカダは日本でハードでタフな試合、過酷なトレーニングを積んできてトップになった選手だ。それは米国でも十分過ぎるほど通用するはずだ。
天龍 アメリカのプロレスに慣れてしっかり周囲とコミュニケーションを取ることだね。妙な意地を張ると失敗する。まあオカダなら大丈夫でしょう。
――話は変わるが2人の“故郷”でもある全日本プロレスが大量離脱で揺れている
ハンセン 現在の詳しい状況は分からない。しかしミスター・ババが創設したオールジャパンは残ってほしいし、我々がつくってきた歴史は守ってほしい。存続してくれることを祈る。
天龍 俺は内情の難しいことは分からないけれど、団体内でキッチリとディスカッションしてほしい。スタンも言ってたけど馬場さんが作った団体だからね。うかつなことは言えないけど、残った若い選手で全日本という看板だけは残してほしい。
――長時間ありがとうございました。ハンセンさんから天龍さんにメッセージがあれば
ハンセン 1日も早く回復してほしい。でも大丈夫だ。天龍という男は常に戦い続け、絶対にギブアップしなかった。必ず病気にも勝ってくれると信じているよ。
天龍 ギブアップはしないけどフォール負けは何度もしてるけどな…。スタンの思いは伝わったよ。また近いうちに会いたいね。今日は本当にありがとう。














