阪神は10日の巨人戦(甲子園)に4―5で惜敗。オープン戦開幕から続く大型連敗は球団ワーストを更新する「9」にまで伸びた。とはいえ、今はあくまでも本番前の調整段階。試合後の岡田彰布監督(66)は「別に」と意に介さず、いつも通りに選手個々の状態の寸評などに終始した。開幕・巨人戦(29日、東京ドーム)まで残り20日弱。まだまだ相手の〝手札〟の中身をじっくりと見定める時期にすぎない。
それでも虎は心配ご無用のようだ。勝負どころで〝あと一本〟を欠いた11残塁の拙攻にも岡田監督は現段階で「サインすら決めていない」ことを明かしており、特に気にする様子を見せていない。
オープン戦9試合で計44失点を喫した自慢の投手陣の仕上がり具合も気になるところだが、当然ながらシーズン本番での虎バッテリーの配球は今とはまるで別物になるはずだ。犠打や細やかな継投などのベンチワークを駆使した阿部巨人とは対照的に、一塁側ベンチに鎮座したままの岡田監督はまだまだ〝地蔵状態〟を貫き、自軍ナインの仕上がりを見つめている。
もう1つ、現時点で必要なのは敵軍戦力の的確な見極めだ。昨季の対巨人戦は18勝6敗1分け。計12の貯金をむしり取った超お得意さまだが、2年連続Bクラスの屈辱を味わったことで巻き返しへ目の色を変えている巨人は「今季最も警戒すべき相手」であると岡田監督は新年に入ってから何度も公言している。
春季キャンプ中、虎番たちとの雑談に応じることも多かった虎の指揮官は「去年までいた選手とかはな、データもあるし問題ないんや。ドラフトで入ってくる新人も(自軍の)スカウトたちから情報が入ってくるやろ。スコアラーに集めてほしいのは新加入の外国人とかよ」と本音をポロリ。
その言葉を裏付けるように、この日対阪神戦に初出場したGの大物新助っ人、ルーグネッド・オドーア内野手(30=前パドレス)の印象を問われると「こっちもそら見てるからな。おーん。京セラ(9日、オリックス戦)では低めの直球をうまいことライトへ打っとったから低めが強いんちゃうかとかな。まだ探っている段階やんか」と岡田監督は表情を引き締めて警戒感をあらわにする。
だが、今季の伝統の一戦も虎に分があると百戦錬磨の指揮官は読んでいるようだ。巨人の守護神・大勢が右ふくらはぎ痛で開幕に間に合うかどうか微妙な状況だと知るや「そしたら向こうは勝ちパターン継投で、ケラーや馬場を使わなアカンくなるやろな。あの2人はこっちもよく知っとるからのう」と元虎右腕2人の名を挙げ、不敵な笑みを浮かべる。
自軍の手の内は極力明かさず、相手の手札を見通すことにのみ集中する3月の勝負師。本物の岡田野球はシーズン本番の賭場が開帳してから、これでもかとばかりに堪能させる構えだ。












