【台湾・台北3日発=熊沢航平】阿部慎之助監督(44)率いる巨人が楽天モンキーズとの親善試合に0―0で引き分け。前日2日の中信ブラザーズ戦と合わせ、1勝1分けで台湾遠征を終えた。2日間で合計7万人のファンが大集結するなど熱狂的な盛り上がりを見せたが、その裏ではプチ事件も起きていた――。
充実の台湾遠征となった。この日は先発・菅野が再三のピンチを招きながらも粘り強い投球で3回無失点。2番手の山崎伊も3イニングをパーフェクトに抑える好投を見せるなど、開幕ローテ入りが見込まれる先発陣が結果を残した。
阿部監督も「非常に引き締まった試合。ジャイアンツはちょっと打ち悩んだんですけど、何とかゼロで抑えられた。結果的には良かったかな」と試合を振り返り「監督としてこのような試合に来れるとは夢にも思ってなかった。すごく感慨深かったですし、とても幸せな2日間になりました」と笑顔を見せた。
巨人の球団創設90周年と台北ドームの完成を祝して行われた今回の親善試合。2日の試合では同球場史上初の満員となり、台湾プロ野球史上最多となる3万7890人(主催者発表)のファンが来場するなど、歴史に残るイベントとなった。
そんな熱狂の中、グラウンド外では日本でもたびたび話題となる「転売ヤー」による〝被害〟も受けていた。チームが滞在した台北市内のホテルの出入り口には連日大量のファンが押し寄せ、選手を1日中〝出待ち〟。1日夜には長野や大城卓が集まったファン全員にサインをする「神対応」も見せていたが、午後9時を過ぎても40人以上が行列をつくる異様な光景が繰り広げられていた。
一見すると熱狂的なファンと巨人ナインによるほほえましい光景に思われるが、現地の台湾メディアの記者は「アイツらのほとんどはファンじゃないですよ」と強く否定。「出待ちしているヤツらの9割はいわゆる『転売ヤー』です。日本人選手のサインは安くても日本円で5000~6000円で売買されていて、高いものでは1万5000円などで取引されることもあります」という。
当然、当事者である選手たちはそのような事情を知る由もない。前出記者は選手の善意につけ込んだ「転売ヤー」たちについて「アイツらは本当のクズですよ。異常なヤツらですし、いなくなればいいんですが…」と厳しい言葉で断罪した。
日本以上に執念深い台湾の「転売ヤー」たち。文化は違えど、頭を悩ませる存在はどこにでもいるようだ。












