【森脇浩司 出逢いに感謝(62)】野球人生の中では球界以外の人とも多くの出会いがありました。若い時に大きなケガに出くわすなか、角界との交流ができていったんです。
現在の陸奥親方(元大関霧島)とは28歳のころから親しくさせてもらい、ゴルフに行ったり、食事をしたり。1つ上ですけど、引退した年(1996年)も同じでした。20歳そこそこで肩を負傷したころには尾車親方(元大関琴風)を知人に紹介していただきました。琴風さんもヒザのケガを経験し、いろんな話を聞かせていただき、勇気を与えてくれましたね。酒マッサージの小山田秀雄先生を紹介してもらい、お世話になったのもそんなタイミングでのご縁でした。
白鵬(元横綱)と会ったのはオリックスの監督をする2013年。4場所連続で27度目の優勝を成し遂げ、大横綱への道を歩んでいたころです。とても視野が広くて繊細で優しい。国の文化が違う中で困難を乗り越え、自分自身に勝ってきた。ずいぶん年下ですが、物の捉え方、考え方、彼からも多くを学びました。強さだけじゃなくて人を楽しませる気配り、目配りもある。強さとは優しさ、優しさとは強さかな、と彼と話すと改めて感じさせられますね。昨年1月の断髪式にも出席させてもらいました。
今の時代は辛抱、我慢が死語になりつつある。2代目の霧島(現大関)にしてもモンゴルから来て絶対に大関になるまで帰らない、という約束の中でいちずに進んできた。ようやくその約束を果たし、この前久々にモンゴルに帰ったんですよ。白鵬にもそれ以上に必ず成し遂げるぞ、という思いがあったと思うし、覚悟が自分の行動を決める。思考が変われば行動が変わる、行動が変われば結果が変わる。シンプルにそういうことだと思うんです。
僕もダイエーのコーチ時代、王貞治監督が「王さん、頼むから辞めてくれ」という味方応援団の横断幕を見つめている姿を見た時「絶対にこの人を優勝させる」と覚悟を決めた。そうすることで
行動が変わってくるのかなと思います。
歌手の松山千春さんも角界と親しく、共通の知人もいてお会いする機会が増えていきました。スポーツを見る目もあるし、プライベートを過ごす時間は非常に活力になりました。人に対して思い、感謝を忘れない。昔お世話になった故人を思い、今もコンサートの時にバラの花を一輪置くのをルーティンにしてますね。風貌や発言から逆に捉えられるケースもありますが、多くの言葉はなくても「人を思う気持ちはこうでないといけない」と強く思わせてくれる。博多でのコンサートの時は楽屋にあいさつに行き、打ち上げもご一緒させていただいていました。
亡くなった僕の親友・津田恒実のために作った「君に」という曲があるんです。千春さんと同い年で親友の千代の富士さんにささげた「燃える涙」という曲も。今も「君に」はよく聴きますね。












