元阪神のカイル・ケラー投手(30)が、虎の宿敵・巨人で来季からプレーすることを発表。26日には自身のインスタグラムで2年間自身をサポートしてくれた古巣への感謝をつづり、新天地でのさらなる飛躍を誓った。
最速157キロの剛腕で三振の山を築いた右のパワーリリーバーは、今季の夏場にも11試合連続無失点をマークするなど確かな実力をアピール。家庭の事情により8月11日に母国米国へ一時帰国し、そのまま再来日を果たすことなく阪神を去る形となってしまった。救援投手不足に苦しんだ巨人にとって、来季の大きな戦力となることは間違いないだろう。
守護神の岩崎を筆頭に岩貞、島本、桐敷と優れた左の中継ぎ投手をズラリとそろえる虎ブルペン陣だが、右投手の質量は比較的やや手薄。特に右のセットアッパー・石井の体調不良による戦線離脱、ケラーの帰国が重なった8月は中継ぎ陣の運営に苦しんだ。チームは今オフ、その穴を埋めるべく新助っ投右腕のハビー・ゲラ投手(28=前レイズ)を獲得。だがそれ以上に、期待がかかるのが湯浅京己投手(24)の完全復活だろう。
新守護神候補として開幕を迎えながら成績不振に苦しんだ右腕は、ファーム再調整中の7月に左脇腹の筋挫傷も判明。その際には岡田監督も「湯浅には最初からそんなに期待してなかったわ」と失望感もあってか辛らつなコメントを残していた。それでも、岡田監督は今季最大の山場でもあった日本シリーズ第4戦で戦線復帰したばかりの湯浅を〝ぶっつけ本番〟で投入。3―3の同点の場面で迎えた8回二死一、三塁という〝超鉄火場〟のワンポイントリリーフは、シリーズ全体の流れを大きく変えた名場面として、後に「湯浅の1球」と呼ばれるようにもなった。
シーズン終了後、来季の構想を問われた岡田監督は「最大の補強は湯浅の復活にある」と明言。時に手厳しく突き放すこともあったが、若き右腕の才能にはやはり大きな期待を寄せているようだ。指揮官の胆力と温情に触れた湯浅本人も「あそこで使ってくれる岡田さんは率直に言ってすごいなと思いました」と後に振り返っていた。酸いも甘いもかみ分けたこの1年は、来季以降の大きな糧となるはずだ。












