最後まであきらめない――。世界ランキング上位選手で争う女子のWTTファイナル2日日(16日、愛知・名古屋金城ふ頭アリーナ)、シングルス準々決勝が行われ、同10位の伊藤美誠(23=スターツ)は、同3位で東京五輪女王の陳夢(29=中国)に0―3で敗戦。4強入りはならなかった。

 パリ五輪の代表選考レースで3位の伊藤は、シングルス代表圏内の2位につける平野美宇(23=木下グループ)を34・5点差で追っている。陳夢を倒せば、パリ五輪の選考ポイントを10点加算できたが、この日は終始相手ペースで試合が進んだ。第1ゲームを8―11で落とすと、第2、3ゲームも奪われた。伊藤は「今大会は体調自体がよくなかった。こういった状態でも試合ができたのはよかったが、その状態にならないようにすることが大事」と反省した。

 代表選考レースも残すは全日本選手権(来年1月22日開幕、東京体育館)のみ。平野は決勝に進出した時点で選考レースの2位以内が確定するため、伊藤にとって苦しい状況であることは変わりない。卓球関係者からは「今回、中国勢に勝って何としても点差を縮めたかったと思う。全日本を前に点差が縮まると、メンタル面的にもプラスになったのでは」との声も上がっているものの、一歩も引くつもりなどない。

 8強入りを果たした5月の世界選手権前は選考レースで7位と低迷。それでも、伊藤サイドは常に逆転策を模索しながら準備を進めてきた。伊藤は「まずは寒いので、体調管理をしっかりしたい。全日本選手権は試合数が多かったりするので、初戦から楽しんでできるように、しっかり練習していきたい」と気合十分。悲願の五輪シングルス金メダルへ、まだ物語を終わらせるつもりはない。