元ドラ1右腕の第2章が始まる。オリックスは日本ハムから電撃トレードで獲得した吉田輝星投手(22)の入団会見を29日に行った。2018年夏の甲子園で金足農を準優勝に導き「金農フィーバー」を巻き起こしたが、プロ5年目に訪れた一大転機。新天地で活躍を誓う右腕の胸には、固い絆で結ばれた盟友から贈られた〝激アツメッセージ〟が秘められている。

 吉田が新たな一歩を踏み出した。この日、大阪市内の球団施設で入団会見に臨み「オリックスでしっかり頑張ろうという気持ちになった。投手陣がすごいんで僕もしっかり進化したい」と意欲を示した。背番号は「23」に決定。これまで対戦してきたオリックスについては「打線もいいし、投手陣の球速が速い。するべくして3連覇したチームという圧力があった。先輩後輩に限らず、すごい投手ばかりなんでいろんな人に話を聞いてみたい」との印象を口にした。

 24日に電撃トレードが決まり、日本ハムの選手会ゴルフが行われた27日夜に万波、野村、柿木ら同期メンバーを中心とした送別会が開かれた。カラオケではみんなが別れを惜しんで大号泣したといい「先輩とか僕以外の人がどんどん泣いてくれて不思議な気持ちだった。悲しいけど、5年も一緒にいたので本当にいなくなるのかな…という不思議な感覚だった」とした。苦楽をともにしてきた中でも、万波がかけてくれた言葉は忘れられないという。

「お前がいなきゃ始まらない」

 チームから離れたばかりにもかかわらず「『また一緒に同じチームでやろう』と言われています。侍ジャパン? そういう意味だと思います」といい「モチベーションになってます」と受け止めている。今季の万波は自己最多となる25本塁打をマークするなど頭角を現し、先に行われた「アジアプロ野球チャンピオンシップ」でも侍ジャパンの一員として躍動した。先を走る同期の盟友にいつか追いつき、侍のユニホームに袖を通してともに戦う。そしてこれまでのように酒席で盛り上がりたい。吉田にとって古巣の仲間との絆は永遠だ。

 来季からは敵として戦うことになるものの「初対戦とか一生僕らの中でネタになる。抑えたいし、楽しみです。全球ストレートでいきたい」と早くも腕をぶした吉田。3連覇を果たしたオリックス投手陣の競争に勝つことは簡単ではないが、モチベーションを胸に飛躍を遂げたい。