今年のオフも大型補強で球界を席巻しそうな雲行きだ。4年ぶりのV奪回を目指すソフトバンクの破格契約が国内外で話題となっている。
今季年俸6億5000万円で単年契約を結んでいた元メジャーのセーブ王で守護神のロベルト・オスナ投手(28)に対して、最終的に4年総額50億円に出来高を加えた驚がく規模とみられる条件を提示。大筋、残留で合意している。いくら歴史的な円安を含めてとはいえ、日本円ベースでNPB史上最高年俸とみられるオファーとなった。
それにしても目が飛び出るほどの大型契約だ。どのような背景があったのか。球団関係者は条件面や契約の進展状況についてはノーコメントを前提に次のように話した。
「チームの勝利、優勝に対して献身的な姿勢を持っており、若い選手にもアドバイスを送ったりもしてくれていた。そういう〝プロフェッショナル〟なところは高く評価しています。チームにマイナスを及ぼす選手なら、実力があっても…となりますからね」
ただ、いくら好条件でも、オスナ自身が球団の問題点を口にすることもあった。そのためチーム内には〝退団説〟も根強く流れていた。実際に日本球界の2シーズンともに守護神として防御率0点台と圧倒的な成績を残していることから、通算155セーブを挙げている米球界からも強い関心を示す球団があったとされる。
それでも、あくまでも右腕は〝プロフェッショナル〟だった。すべてをトータルした条件の比較で、国内外でソフトバンクが提示した金額的な条件を上回る球団がないことが想定され、どこよりも高い自らへの評価を選ぶ形で今回の決着に向かったようだ。
メジャーでの抜群の実績を持ちながら、年齢的にはまだ若く、ここから全盛期を迎える。クレバーな〝仕事人〟が、異次元の年俸通りに黄金期の復活を目指すソフトバンクの貴重なピースとなるか。(金額は推定)