中日は20日、ナゴヤ球場などで1日から行っていた秋季キャンプを打ち上げた。選手会長の柳裕也投手(29)があいさつを行った後、細川成也外野手(25)が音頭を取り、一本締め。17日間に及んだハードな練習にピリオドを打った。立浪和義監督(54)3年目の来季は最下位からの逆襲を目指す。以下は秋季キャンプを終えた立浪監督の一問一答。

 ――秋季キャンプの総括を

 立浪監督 選手にとっては非常にハードな練習になったと思います。厳しい練習の中で体力であったり技術であったりが激変するわけではないですけども、これから上達していくための土台作りとして非常に良い練習ができたかなとい思っています。

 ――特に目立っていた選手は

 立浪監督 みんながもちろん頑張っているんですけど、投手であれば梅津。非常に安定して練習しながら、来年期待できるな、というものを見せてくれたかなと思います。野手は細川もそうですけども、鵜飼であったり濱であったり。(濱は)この秋から外野をやっているですけど、守備や肩というのは、非常にアピールできたんじゃないかなと思います。

 ――1点を取る野球ということで実戦的な練習を行ってきたが来年、どのように生かすか

 立浪監督 今年は得点が取れずに苦しみました。もちろん急にホームランが増えるとかは難しいということで、やっぱり確実に手を取れるときに取ると、そういう意識づけも含めて実戦の練習を多くやることによって選手の意識も相当変わってきたと思います。これは来年の春も継続しながら、シーズンに結果として結びつけることができるようにやっていきたいなと思っています。

 ――来年の春のキャンプに向けての課題は

 立浪監督 課題というよりも、各選手がこのキャンプで良かった面とオフに向けての課題はしっかりと把握できていると思う。それを(オフの)約2か月、もちろん休養することも大事ですが、メリハリを付けて、この課題に向かってどれだけ練習できるか。我々からしたら2月1日で一冬で伸びたなという選手が一人でも多く出てきてくれたらうれしいなと思います。

 ――来年はどのような戦いをしたいですか

 立浪監督 今年は攻撃でも守備面でもミスが多かったのでソツのないと言いましょうか。ピッチャーを含めたディフェンスをしっかり強化して、良いゲームがたくさんできるようにしていきたい。もちろん勝つゲームを目指してやっていきたいなと思います。

 ――ここから2月までの過ごし方は

 立浪監督 今回のキャンプではバンテリンドームが使用できたりして非常にいい練習ができたと思うんですけど、我々が満足しても選手が伸びないといけない。自分の課題をしっかりと休みの間に見つめ直して、そこをどうしていくかということを自分で考えていくことも大事だと思う。そういったことを理解、把握してオフ、練習に取り組んでほしいということは伝えました。

 ――キャンプで頑張った選手として梅津、細川らの名前が出た

 立浪監督 (細川は)前半、本当にすばらしかったんですけど、後半、(レギュラーとして出続けることが)初めての経験で調子を崩したこともあった。当然相手にも研究されたということがあるんですけど、彼に関してはさらにその課題をなんとか克服しようとしていた。現役ドラフトで(中日に入り)、このチームで終わるかもしれないというぐらいの危機感を持っていた選手ですから練習できる体力もそうですけども、やっぱり取り組む姿勢というのはすばらしいものがある。まだまだ上達してくれると思っています。

 ――(キャンプの最後に)今季一番活躍したということで柳投手から細川選手に一本締めの指名があった

 立浪監督 柳がもちろんやってくれてもよかったんですけど(笑い)。指名されたときの(細川の)顔が面白かったです。まあでも、どんどん安定感を出して中心となっていけるようにやってもらいたいなと思います。

 ――選手からシーズンが残念な結果だったことに対する悔しさや、やり返してやるという気持ちは感じましたか?

 立浪監督 練習がしんどかったので余裕はないと思いますけど、まずは個人個人が自分のために頑張る。それがチームのためになる。今回もこんなに寒い中、ファンの方もたくさん(球場に)激励に来てくれた。そこは選手はぜひ感じてくれと。やっぱり強いドラゴンズの活躍を見たいということですから。ファンに喜んでもらう、勝つために頑張るというのは我々の使命だと思うので、監督、コーチ、選手も含めてですね。そこだけはプロとしてしっかり意識してやってもらいたいなと思います。