「アジアプロ野球チャンピオンシップ」決勝が19日に東京ドームで行われ、日本が韓国に延長10回に4―3でサヨナラ勝利。手に汗握る展開を制して大会連覇を果たした。ライバル国同士の激突に球場は大いに沸いたが、韓国国内はそうでもなかったようで…。現地メディアからは「韓日戦で盛り上がる時代は終わった」との声まで聞こえてきた。

 一進一退の攻防を繰り広げた。先発・今井(西武)が立ち上がりに苦しみ、3回に盧施煥(ノ・シファン)の適時二塁打で2点を奪われ先制点を献上するも、5回の牧のソロ、6回の佐藤輝の同点犠飛で試合は振り出しへ。

 2―2のまま延長戦に突入すると、まずは表の攻撃で韓国が1点を奪いリード。あとがなくなった日本だったが、坂倉(広島)の犠飛で同点、二死満塁から門脇(巨人)が三遊間を抜けるサヨナラ打を放ち、約4時間の死闘に終止符を打った。

 宿敵同士の決戦にふさわしい展開に、日本の野球ファンは大熱狂。SNS上では「門脇くん」がトレンド入りするなど、祝福ムードに包まれた。

 一方の韓国はというと…。今春に行われたWBCの際には大手ネット掲示板に連日関連スレッドが乱立していたものの、この日は「凪」の状態。試合結果もあるとはいえ、熱狂的なファンを抱える韓国とは思えない静けさだ。

 この事態を韓国メディアの記者は「すでに韓国国内では『韓日戦』というだけで盛り上がる時代は終わってしまいました」と分析。さらには「WBCで敗退して以降、国民の野球熱が冷めていっていることはささやかれていますが、それでも今までは日本戦というだけで何かと盛り上がっていました。ただ、日本との実力差が年々広がっていく現状を冷めた目で見る人も多くなったことは事実です」と解説する。

 今春のWBCでは屈辱の3大会連続1次リーグ敗退となった韓国代表。帰国後は選手、首脳陣へ連日厳しい言葉が投げかけられていたが、その当時からネット上では「そもそも日本に勝てると思ってない」「レベルの差はやる前からわかっていた」などと冷ややかな意見が飛び交っていた。

 その韓国も11月に中国で行われたアジア大会で金メダルを獲得。今回はその当時のメンバーを数多く構成して満を持して臨んだだけに、準優勝という結果は物足りなかったのか…。

「ファンだけでなく選手も、日本をライバル国だと思っている人はもういないと思います。それだけここまでの結果をシビアに見ている人が多いということです」(前出記者)

 数々のドラマを生んできた日韓戦だが、両国間でその受け取り方は徐々に変化しているようだ。

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