ラオウ流短期決戦の〝極意〟とは――。オリックスは11日に本拠地・京セラドームでの全体練習を再開。18日から始まるCSファイナルステージに向けて調整をスタートさせた。

 リーグ3連覇こそ果たしたが、何が起きるか分からないのがポストシーズン。そのなかで頼もしい存在が杉本裕太郎外野手(32)だ。2021年のロッテとのCSファイナルでは打率3割3分3厘、1本塁打、2打点、出塁率5割の大活躍でMVPを受賞。さらに翌22年のヤクルトとの日本シリーズでも第4戦と第6戦に決勝打を放つなど、MVP獲得とともにチームの日本一に貢献した。

 ラオウだけが知るここぞの勝負強さについて、本人は「最後やしと思って開き直ってやることと、打席に入る前に脱力してリラックスすること。MVPを取れた時もそんな感じでやってました」と打ち明けた。

 ヒントとなったのは、オリックス入団前に所属したJR西日本時代の苦い経験だ。14年に都市対抗の日本選手権に出場したが、満足いく結果を残せなかった。杉本は「その時に力んでガチガチになってヒットが1本ずつしか出なくて。全国大会が初めてで『打たなきゃ』という意識が強すぎた。打ちたい欲が出すぎるといい結果は出ないですし『気持ちを出していけ』という人もいるけど、僕は空回りします」と話す。

 今季は打率2割4分2厘、16本塁打、41打点の成績。3度の二軍調整を経験するなど、不本意なシーズンとなった。それでも首脳陣の信頼は厚い。辻打撃コーチは「すごい悔しい思いをしているので、それを全部ぶつけて爆発してくれるんじゃないですかね。こちらが盛り上げて、一発勝負の時に気持ちを持っていってあげたいですし、リラックスしながらも、やる時はやってくれると思います」と期待を込めた。

 ファイナルの相手はロッテかソフトバンクとなる。「どのチームが来ても強いんで、シーズン中と変わらず調整していい準備をしてチームに貢献できるように頑張ります」(杉本)。一大決戦へ自然体のまま突き進む。